収蔵品の紹介


散氏盤

散氏盤

 清の康熙年間に陝西省鳳翔で出土した、西周晩期のこの散氏盤は、手洗いの器の形をしていますが、実際に使用されたわけではありません。

 この器の中には銘文が刻まれていて全部で350文字あります。その銘文の内容は、西周時代に起こった散国と矢国の土地争いと、またその後の講和談判での契約についてです。前半には土地の調査実況、後半にはその調査に参与した人名と矢国の人の誓いの言葉が、力強い線で書かれています。

 故宮収蔵の青銅器の中で、有名な3つの青銅器のうちの一つにあたります。また、台湾の学校の教科書でも必ず紹介されていて台湾人なら必ず知っているものです。
 散氏盤の「盤」という字は器をあらわし、本来水を入れる器でしたが、両国の契約文が刻まれたこの器は、両国の契約書として、重要な宝物であったに違いないと言われています。

※青銅器の上に彫られている銘文は、文字数が多ければ多いほど価値があるとのこと。ちなみに故宮3大有名青銅器の中で、この散氏盤の文字数は2番目に多いものになっています。


宗周鐘

宗周鐘

 ※銘文はとても典雅で、古人はこの銘文を「尚書」の一編にも相当すると称しています。これらの銘文は記功、契約、法令、賀詞などを題材とし、古代歴史を知る上で必要な文献となっています。

 他の故宮3大青銅器と同じく、この宗周鐘にも122文字の銘文が刻まれており、厲王が南夷、東夷の征伐に成功したことが記されています。一番目に付く装飾は本体の両面に突き出ている「長形乳丁紋」と言われる36本の角のようなもの。一風変わったこの装飾に皆目を惹かれます。

 気になる楽器としての音は、重みのある厳粛な雰囲気の音です。

 この鐘は宗廟の祭祀の際に用いられ、幸福、長寿、天下の安泰が祈られました。西周時代を研究する際の最も重要な文献として、また歴史的価値以外にも中国の古文文学と書道の面からも重要な文献とみなされています。
 また銘文は、冊命、訓話、記功、契約、法令、賀詞などをテーマにしており、古代歴史を知る手がかりとなっています。

※この宗周鐘は、周厲王が自分の戦績を誇るために作らせたもので、天子から直接製作を命じた例は大変珍しいことなのです。


毛公鼎

毛公鼎

 獣に似せた3本足に楕円形のカメ型という西周晩期の青銅器の特徴を良く表したこの毛公鼎は、2800年以上も前のものです。

 このカメに取っ手がついたような形が特徴の「鼎」は、もともと肉類を入れて料理に使用したものでしたが、そのうち権威を象徴する礼器として使用されました。

 故宮収蔵のこの毛公鼎の内側には500字もの長い銘文が刻まれており、その内容は、周王が周朝復興に功労があった毛公一族を称えたものになっています。

 この毛公鼎の銘文500字というのは、現存する商、周両時代につくられた七千点あまりの銘文が刻まれている銅器の中では最長のものです。また、「史書」の中に記されている西周の史実なので、その時代の研究をするのに欠かすことの出来ない貴重な文献となっています。

※銘文はとても典雅で、古人はこの銘文を「尚書」の一編にも相当すると称しています。これらの銘文は記功、契約、法令、賀詞などを題材とし、古代歴史を知る上で不可欠な文献となっています。

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