監督インタビュー

監督・原案の王也民氏にインタビューを行いました。

 

イメージ 王氏は大学時代から前衛的舞台の演出家として活躍し、また、名匠エドワード・ヤン監督の映画作品で俳優としてデビューしました。台湾映画界ではエドワード・ヤンの継承者として期待されています。今回の「闘茶」は初監督作品です。

Q1:闘茶のアイディアはどこから生まれましたか?

 2004年にエドワード・ヤン監督のところで働いていた頃、「追風」っていう作品制作で「喫茶法研究」という本に出会った。宋時代のお茶関連書物で、それから何年かこのストーリーをあたため、数年前に日本の映画会社に送ったところ、映画制作が実現したんだ。映画中の黒金茶や伝説は僕自身の発想だよ。

Q2:気に入っているシーンを教えてください。
 ラストのほうの、周渝民(ヴィック・チョウ)と張均甯(チャン・チュンニン)のシーンで、宋の時代を再現したシーンがある。ここで使われてる器具や小道具は当時のものをそのままに再現したものなんだ。衣装はもちろん現代のテイストも加えてるけど。
イメージQ3:初監督作品で、しかも日本、台湾、香港とスタッフも俳優も非常にインターナショナルな環境にあったそうですが、撮影にあたってのエピソードがあれば教えてください。
 撮影現場は日本語・北京語・広東語・英語に時には台湾語も混じって、いったい自分がどの国にいるのか、わからなくなったよ。コミュニケーションは身振り手振りで伝わることもあれば、通訳を介することもあった。おかしかったのは、日本では撮影は(カメラが)「回った!」という掛け声で始まるんだけど、ある時僕はそれを真似して「回った!」と言ったんだ。2~3分のシーンだったけど、終わってみたらなんと撮影されてないんだ。撮影機器を担当してたのは日本人で、僕の「回った!」が「待った!」に聞こえたらしい。だからずっと待ってたんだって。日本語の発音は難しいね。
Q4:主演4名(香川照之、戸田恵梨香、周渝民(ヴィック・チョウ)、張鈞甯(チャン・チュンニン)はどんな俳優でしたか?

 4人とも素晴らしい俳優だよ。とても気持ちよく仕事ができた。初監督で役者に恵まれて、僕はラッキーだね。

戸田恵梨香: 彼女と初めて会ったのは2005年。確か16歳ぐらいだったんじゃないかな。当時映画が実現するかどうか未定だったけど、カメラテストをしたんだ。その時泣く芝居をしてもらって、それが非常に印象深かった。表情の奥に演技力や誠実さを感じた。闘茶ではこれまで以上に役者としての存在感と演技力を見せてくれるよ。

香川照之: 彼は新人監督だからといって私の考えを受け入れないということは決してなかった。このことには心の底から感謝している。コンクリートの壁に顔をはりつけるシーンは、ひょっとするとこんなシーンはいらないだろうと反対する人もいるかもしれない。でも、何度もリテイクしてもいやがらなかった。彼の態度は監督としての僕を大きくサポートしてくれたよ。

周渝民(ヴィック・チョウ): あまり演技指導はしなかった。初めて撮影したシーンで、仔仔は私が思う楊をほぼ正確に表現してたから。内に秘めた弱い部分もちゃんと理解してくれてたよ。

張鈞甯(チャン・チュンニン): 私の中で彼女のイメージは「陽光」。だから今回の神秘的な役を演じるにあたっては、どうやってミステリアスな雰囲気を出すのか、これが課題だったね。

イメージQ:台湾の名監督、楊徳昌(エドワード・ヤン)の愛弟子だそうですが、彼から最も影響を受けた点とはなんでしょうか?
 仕事に対する姿勢を学んだ。監督は、周りに流されず自分の考えを貫く人だった。映画制作はある種の戦い。私はクランクインの前に戦闘準備をするんだ。撮影ではどんなことが起きるか、どう対応するか、どんな可能性があるか、ってね。
Q:俳優になったきっかけ。俳優から制作側に転じた理由。仕事の違いを教えてください?
 一番の理由は演劇学部の学生だったからだよ。でも役者として出演した作品は少ないんだ。僕は怠け者だから(笑)、役者にはたぶん向いてない。なにしろ5分間のシーンで33回もNGを出してしまうほどだから。役者をしてる人はすごいと思うよ。その点、監督は怠けられるからいいよね。たとえばセットのテーブルで、一言「そこのテーブルいらない」といえば誰かがどけてくれる。「違うテーブルがいい」といえば誰かが取り替えてくれるんだ(笑)。
Q:次回作の予定や構想を教えてください。

 今2つのアイディアがある。1つは一般的な娯楽映画だけど、もう1つはあまり人が見たがらない映画(笑)・・・アート映画っていえばわかりやすいかな、心の内面を描くような作品だね。でもまあ、私の場合はアートのレベルまで行ってないんだけどね。しかし、撮りたい脚本があっても資金がないと話しにならないからね。そのためにも、みなさん「闘茶」を観に来てください。

Q:メッセージをお願いします。

 ずばり、チケットを買って「闘茶」を観てください(笑)。そして作品を気に入ってくれたら嬉しいです。それと台湾に来たら、ぜひ映画館にも足を運んでみてください。

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