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台北日和

2007年1月30日

台湾の国民魚 サバヒーを食す

※台北日和の記事は遡及調査をしていないので、現状と異なることがあります。

 そのユニークな名前は、一度聞いたら忘れられない"サバヒー"。世界一の養殖量とも言われている、台湾の国民魚とも言うべき存在です。南部では専門店も多く、新鮮なサバヒーは朝ごはんの定番メニューにもなっています。

 サバヒーとは虱目魚の台湾語読みで、北京語ではシームィユィと発音しますが、サバヒーの呼び名の方が一般的。台湾やフィリピンでは"国民魚"といわれるほど普及しており、すでに17世紀には台湾で養殖がはじまっていたとか。現在では年間4万トン以上が養殖されており、その量は単一魚種としては世界一らしいですよ。2m近くまで成長するのですが、一番おいしいのは20〜30cmぐらいの時。市場へ行くと、ぴっかぴかに身体を輝かせたサバヒーがずらりと並んでいます。

 サバヒーは小骨が多くそのままでは食べにくいため、高級レストランではツミレなどにされることが多いのですが、本場である西南部では骨のまわりがうまいんだよねと、煮魚かお粥の具としていただくことが一般的。足が速い魚のため、市場から仕入れたばかりの朝が最もおいしいとのことで、サバヒーを看板にしているお店は早朝から営業スタート。朝から魚で栄養つけなきゃと、気合が入ったお客さんでにぎわいます。今回ご紹介する「老蔡虱目魚粥」も早朝から仕込みをし、6時半にはオープン。1955年創業の高雄を代表する老舗で、第6期総統の蒋経国や前台北市長の馬英九もたびたび訪れたそうで、店内にさりげなく記念写真が飾られています。

 代表メニューはサバヒー入りお粥の「虱目魚粥(40元)」ですが、普通に炊いたご飯の上にサバヒーの切り身と小ぶりの牡蠣を乗せ、薬味がはいったとろみスープをかけたもので、お粥と言うよりもスープライスといった感じ。さっぱりとした口当たりの中にも魚と牡蠣のうまみがたっぷりで、飲んだ翌日の一杯に重宝しそう。サバヒーそのものを味わいたい場合は「鳳梨豆醤魚肚(70元)」がお勧め。パイナップルと豆を発酵させた調味料でサバヒーの腹肉を甘辛く煮ており、淡白ながら脂気たっぷり。口の中でお肉がとろんと溶けていきます。サバヒーの英語名はMilk fishと言うのですが、その名の通り、ミルクのようなやわらかい甘みはこの魚ならでは。このほかにも頭を煮込んだ「鳳梨豆醤魚頭(15元)」や、コラーゲンたっぷりの皮の煮付け「虱目魚皮(50元)」などのツウむけメニューもぜひお試しあれ。

 政府高官が高級車で乗り付けるとは思えないような、ごくごく普通の外見のお店ですが、店頭でぐつぐつと煮込まれるサバヒーに、つられて入店するお客さんが絶えることはありません。南部へ行ったらサバヒー料理を要チェックですよ!

【老蔡虱目魚粥】
住所:高雄市瀬南街201號
電話:(07)551-9689
営業時間:06:30-14:00/17:00-20:00
定休日:旧正月
交通:高雄駅から車で15分

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