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台北日和 2006年6月6日
105年目のお披露目 台北賓館

※台北日和の記事は遡及調査をしていないので、現状と異なることがあります。

 かつては台湾総督の官邸、戦後は迎賓館として、数多くの政治家、VIPたちを迎え入れてきた台北賓館。4年の補修期間を経て、6月4日、ついに一般市民へのお披露目の日、公開日がやってきました。

 台北賓館の前身である台湾総督官邸が完成したのは、1901年(明治34年)のこと。当時の統治者であった日本政府の威信をかけて建設された、台湾を代表する豪奢な建物です。設計師は台湾銀行宿舎などを手がけた福田東吾と、國立台湾博物館自來水博物館などを担当した野村一郎の2人。ローマ、ギリシャ様式の円柱などを多用したバロック風の二階建てで、1階は会議室やパーティールームなどの接待フロア、2階は要人ならびにゲストのプライベートフロアに分かれています。屋根裏には展望室もあり、接待や閲兵式などの観覧に使われたそう。内装は英国ヴィクトリア様式ですが、明石総督が官邸として使っていた時代の資料によると、洋間の床に畳を敷いた“和室”があったりと、建物としては素晴らしくても住むには落ち着かなかったのかもしれませんね。戦前は皇太子時代の昭和天皇、戦後の近いところではクリントン大統領や、ダライ・ラマもここを訪れ、政府の歓待を受けました。

 完成から105年間、市民には硬く門を閉ざしていた台北賓館ですが、2006年6月より定期的な一般公開がスタート。その初日である6月4日(日)に、さっそく行ってまいりました。事前に専用HPで入場時間を予約しておいたため、特に待たされることもなくスムーズに入場。入り口では空港並みのセキュリティチェックを受ける必要があり、カバンの中と身分証明書を調べられます。見学が可能なのは賓館1階の会議室とパーティールーム、日本庭園の一部のみで、所要時間は約15分ほど。建物の内部は撮影不可なので写真をお見せすることはできませんが、白い壁に高い天井、柱の随所にはアールヌーボースタイルのヒノキの装飾が飾られ、シャンデリアがぶらさがり、まさに豪奢の一言。全体的にシックに落ち着いた雰囲気ですが、柱や壁の飾りの金色が、妙にゴージャスに輝いています。なんと塗料ではなく、本物の金箔を貼っているのだそうですよ。

 台北賓館の裏手には台湾一と言われる日本庭園が広がっており、お茶でも飲みながら読書でもできたらとても気持ちよさそう。変身写真の撮影にもぴったりなのですが、業界の「ロケ地として使わせて欲しい」という陳情は、残念ながら断られてしまったのだとか。庭園前では白いドレスと、憲兵のコスプレをした子供たちを撮影している人がいましたが、カメラマンはお父さんのようでした。

 台北賓館の次回の公開は8月6日の予定。公開日は変更される可能性もありますので、予約の際に日程を確認してくださいね。また、予約無しでも当日並べば入場することができますが、制限人数に達した場合は入場ができない場合もありますので、ご用心を。

【台北賓館】
住所:台北市凱達格蘭大道1號
2006年公開日(予定):8月6日、10月22日、12月17日
交通:MRT台大醫院駅2番出口から徒歩約3分
「台北賓館参観予約線上報名(インターネット参観予約)」HP:http://tgh.mofa.gov.tw/

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