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台北日和 2004年9月7日
台南 安平古堡

※台北日和の記事は遡及調査をしていないので、現状と異なることがあります。

 かつてはオランダ領として要塞が築かれ、貿易・海防の要となっていた台南。1624年にはオランダ人により城砦が築かれ、現在の「安平古堡」の前身となりました。

 15世紀末、ポルトガル人が欧州から喜望峰経由で東方への航路を発見して以来、台湾の航路的、戦略的重要性に気付いたオランダ・スペインは、それぞれ台南(オランダ)・基隆(スペイン)に、貿易や海防の拠点として要塞を築き、東方への足がかりとしました。

 台南に拠点を置いていたオランダは、貿易の拠点として1624年に現在の「安平古堡」に当たる城砦「ゼーランジャ城」を築きました。当時は正方形の内城とそれを囲む外城に分かれていたレンガ作りの城砦でした。その後、1661年に明の軍勢を率いて鄭成功が台湾からオランダを駆逐し、「ゼーランジャ城」は、しばらく鄭成功の居城として使われていましたが、後に政治の中心が移り、城内は徐々に寂れていくことになったのです。

 1871年には弾薬庫として使われていた棟が爆発し城壁が崩れてしまい、もうすでに軍事拠点としての重要性が失われていたこともあり、事故後残っていた城壁のレンガは、他の建築物の建材として転用されてしまいました。そのため、建設当時の面影はすっかり失われてしまったのです。その後、今よく知られている安平古堡は、日本統治時代に税関の宿舎として内城に造られたものです。方形の高台と中央に建てられた洋風の建築物が特徴で、戦後統治が台湾政府に移ってからは、現在の名前「安平古堡」へ改名し台湾一級古跡に指定、また、博物館として開放されています。

 現在は海に面していた当時の状況を再現し、復元された砲台が周囲に向けられています。博物館内には、建設当時の城の様子を伝える模型や、多くの資料、各時代の武具など様々なものが展示されています。また、南側には当時の城壁がそのまま残されており、見所の一つとなっています。安平古堡の隣は、「永漢民藝館」となっていて、邱永漢氏から寄付された民間芸術品が展示してあります。清の時代の民俗用品や原住民文物、また「安平古壺」といわれる珍しい火薬容器や古楽器なども展示してありますので、安平古堡を参観した際にはこちらもあわせて見学してみてはいかがでしょう。

【台南 安平古堡】
住所:台南市安平區國勝路82號
開放時間:08:30〜17:30 (月曜、祝日の翌日は休み)
交通:台南客運バス33、15路番に乗り、安平古堡駅で下車。休日は100路バスが出ています。
入場券:大人50元、子供25元

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