2003年9月10日
王有記茶行(有記名茶)

※台北日和の記事は遡及調査をしていないので、現状と異なることがあります。

 台湾といえば日本でもブームの中国茶。台北市内で、今もなお手作業で丁寧にお茶を作っているお茶屋さんを発見しました。

 その昔台北一の商業の街として栄えた大稲エリアの一角に、そのお茶屋さんがあります。日本統治時代より営業を開始し、100年以上も続くお茶屋の老舗「王有記茶行」。お向かいにある近代的な新しい公園とは対象的な、重厚な赤レンガと石造りの建物に惹かれるように入っていきました。

 ちょっと薄暗く、石作りの建物独特のヒンヤリとした店内に足を踏み入れると、お茶のいい香りに包まれます。照りつける真夏の太陽の中歩き回っていた身にとっては、まさに砂漠で見つけたオアシスのよう。店内とはいっても工場とも一体になっているので、商品が並ぶ普通のお茶屋さんとは違います。入り口近くには、商品を陳列してあるちょっとしたショーケースと試飲コーナーがあり、その奥が100年以上もの間おいしいお茶を生産してきた工場部分となっています。

 見るからに年季の入った道具達が並んでいます。竹製の籠や木製の古びたお茶しわけ用の機械など古物好きの血が騒ぐような物がいっぱい並んでいます。お話を聞いてみると、ここ王有記茶行では、袋詰めなどの機械作業以外の大部分を昔ながらの手作業で行っているとのこと。一番奥の部屋には、年季の入った竹製の籠がたくさん並んでいて、なんだか酒蔵のような雰囲気。その籠をひょいとずらしてみると、なんとその下は深い穴になっていました。ここが王有記茶行に代々受け継がれる炭を使ったあぶり技術でお茶を製作するところです。このあぶり技術で製作したお茶は、とってもまろやかで香りも豊かなのだそう。

 工場部分を見学していると、店員さんがお茶を勧めてくれました。まろやかな深緑の香りで、飲んでみるとほのかに甘い感じがします。するすると喉をすべり落ちる感じで、あっという間に3杯もおかわりをしてしまいました。飲ませていただいたのは、「希種烏龍茶」で王有記茶行の特産だそう。日本からもお茶屋さんが買い付けにくるそうです。

 王有記茶行では、お茶の生産時期には実際に加工しているところも見学できるとのこと。冬茶が出始めるころに行くと、加工しているところも見学できるかもしれません。機会があったらのぞいてみて、ぜひ「希種烏龍茶」を味わってみてくださいね。

【王有記茶行(有記名茶)】
住所:台北市重慶北路2段64巷26號
HP:http://www.wangtea.com.tw/
交通:MRT中山駅より徒歩10分。バス2、215、223、250、255、288、302、304、306、601、636、638、639、659、704番に乗り民生重慶路口で下車。


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