
台湾のレトロが、ぎゅっと凝縮された町。それが九分です。山の急斜面にへばりつくように家々が並び、その間を坂道や細い路地が縫うように走っています。メインストリートを少し外れると、そこは喧騒とは無縁の静かな空間がひろがっています。
もともと九戸しか家が無く、それが地名の由来になったと伝わるほどの小さな村だったのですが、19世紀末に金鉱が発見されると、ゴールドラッシュで人口は一気に数万人に増加。台北にも劣らないと言われるほどの繁栄を見せました。この時代に建てられた豪邸の一部は現存しており、
九分茶房をはじめとする茶芸館として使われているものも。その大きさなどから、当時の九分の豊かさが見えてくるのではないでしょうか。
戦後、金脈が尽きるにつれ人も去って行きましたが、侯孝賢監督の映画「悲情城市(1989年/ヴェネチア国際映画祭 金獅子賞)」や「恋恋風塵(1987年)」の舞台になったことをきっかけに、90年代より観光地としての人気がブレイク。50年前の空気をそのまま瓶に閉じ込めたような九分は、台湾を代表する観光地となったのです。
台北市から東へ約30km。台北県瑞芳鎮の海を見下ろす山中にあります。
基山街と豎崎路を中心とした一帯にお店が集中しており、基山街が小吃ストリート、豎崎路が茶芸館ストリートと大まかに分けられ、ガイドブックなどに掲載されている"いかにも九分"な写真が撮影できるのは豎崎路です。
詳しくは
九分すみずみマップをご覧ください。