徐秋宣
 台湾のファッション業界についてうかがうなら、ここがベストだろうと、日本の経済産業省にあたる台湾経済部に恐る恐るインタビューを申し込んだところ、快く受け入れていただきました。

台湾経済部工業局 民生化工組科長 洪輝嵩 博士

記者:本日はお忙しいところありがとうございます。さっそくですが、ずばり、台湾ファッション業界の特徴とは?
洪科長:昔は、海外ブランドやメーカーの下請けが多く、製造ばかりでしたが、ここ数年、台湾人のデザイナーも増えてきており、その質も向上していますね。またナイキなどの海外有名ブランドも、台湾人デザイナーにデザインを依頼することが増えつつあり、よい傾向だと考えています。

  記者:では台湾ファッションの独自性とは?
洪科長:うーん、難しいですね。台湾では、デザイナーがやっと育ち始めた段階ですし。こだわりをもたず、世界中からアイディアを取り入れるインターナショナルなところでしょうか。

  記者:経済部では、若手デザイナーのサポートを行っていらっしゃるそうですね。
洪科長:台湾のファッション業界を活気づけるために、10数年前からデザイナー協会と協賛して、毎年7〜8月にTaipei Fashion Weekを開催しています。今年のテーマは「Fuse」で、シンガポールのコンサルティング会社と協力し、台湾人デザイナーも多数参加する魅力的なイベントになる予定ですよ。

 また2年前よりデザイナー養成プロジェクトコースをスタートさせ、若手デザイナーのサポートをしています。2年間のコースを通じて実践的な授業を行い、企業での研修も行っています。ほとんどの生徒が、卒業前に就職先が決定しているんですよ。

  記者:なるほど。これから、どんどん新しいデザイナーさんが誕生していくというわけですね。
洪科長:まさにそのとおり。養成コースでは、企業からのリクエストに応じて商品を作成し、デザイン技術や縫製プロセスをマスター。また、業界に詳しくなることを重視していますので、生徒それぞれの個性はあまり発揮できません。

 彼らが社会に出て経験を積み、自分たちのオリジナリティを活かした作品を発表し始める数年後からこそが、台湾ファッションが本当におもしろくなるのだと考えています。また、来年あたりからパリで開催される「New Collection Contest」などに参加予定で、これからの台湾は、世界中のファッション業界から注目されることになると思いますよ。

 
洪科長の経歴:台湾科技大学にて3年助教授を務め、ドイツのシュツットガルトへの留学にてさらに博士号を取得。その後経済部工業局に入局し、4年前より民生化工組の科長を務める。


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協力:経済部工業局(民生化工組)
台北遊透隊調査報告書 No.008