| ミュージアム「台湾故事館展覧館」では、台湾の庶民文化にまつわる貴重な展示会が開催されます。展示は4ヶ月に1回の割合で入れ替え予定だそうで、2006年2月現在は、高雄市歴史博物館で特別展を開催したこともある、台湾有数の私設「秋江紀念博物館」による文物展が開催されていました。 |
歴史的にも重要な文件や絵画なども展示するため、こちらの展覧館は空調、湿度、照明も博物館並みの水準で厳しく管理されています。オフホワイトで統一され、広々と落ち着いた雰囲気の展覧館には、ビールの空き瓶が飾りとして使用されて、親しみやすく、かつ歴史を感じる工夫がされています。各展示物には日・中・英の解説文が添えてあり、ついつい読み込んでしまうことでしょう。
展覧館内には現存するものは5枚もないという、日本統治時代の最も初期に制作された台北市地図や、米軍の空襲で一部崩壊した総統府の写真など、歴史的に重要な文件がぎっしり。かと思えば、デパートの紙袋やお菓子の箱や缶、公団アパートの広告など、当時の生活がうかがえる身近な展示物もたくさんあります。
そんな貴重な展示物の中から、ぜひこれは見ておきたい資料をいくつかご紹介します。 |
現代版台北市鳥瞰図
まずは、入り口を入って右側すぐの大きな鳥瞰図。これは昔の鳥瞰図の手法を元に、現在の台北を描いたもの。特注品でこれ一点しかありません。
ぱっと見ると昔の地図のようなのに、じっと目をこらすと新光三越ビル展望台や台北101などが描かれ、これが現代の台北市の地図だというのが分かるはず。通常見慣れた平面地図とはまた違い、位置関係が体感的に分かるという鳥瞰図には飽きることがありません。 |
ドラゴンボート観戦の絵画(昭和5年作)
美しい日本画のタッチで描かれたこの絵は、端午節に開催されるドラゴンボートレースの様子を描写しています。舞台となっているのは、台北市を縦断する淡水河。今の迪化街近くにある大稻●埠頭のあたり(※●は土へんに呈)。
日の丸がはためくレースボートに、そして船上舞台では、京劇が観客をにぎわせています。 岸で見守る観客は、剃髪の中華服の人あり、和服姿あり、当時最先端のスーツに身をつつんだ紳士あり、先のとんがった靴が目印の客家人の服装をした人あり、と多種多様。いろいろな国の人たちが、平和に暮らしていた当時がうかがえる作品です。 |
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空襲で一部破壊された総統府写真と圓山神社の平面図
第二次世界大戦時、日本領となっていた台湾も戦火を逃れることなく、米軍の空襲を受けることが多々ありました。空襲で一部崩壊した総統府の写真は、現存するものは数えるほどという貴重品。
隣に展示してある圓山神社の設計図は、参道や橋の様子まで読み取ることができます。圓山神社は戦後に破壊され、現在ではその上に圓山大飯店が建てられています。 |

台北市の商店広告(明治40年)
びっしりと広告のマスが敷き詰められているのは、明治40年の台北市の商店広告。当時の流行や時勢を読み取ることができ、歴史好きにはたまらない逸品です。
漢字の横にカタカナのヨミがふってあるところもあり、「マラリヤおとし 寒熱丸 カンネツグワン」と、時代を感じさせてくれるところにぐっとくること間違いなしですよ。 |

美人画すごろく(昭和9年製)
大正から昭和にかけての、着物や洋服に身を包んだ美人画がびっしりとならぶすごろく。これと同じものが里長的家の客間にも飾られていますよ。南日本新報社が発行する新聞のお正月付録だそう。
1から33そして上がりの合計34のマス一つ一つに、当時のお洒落さんが描かれています。伝統的な髪結いをした着物美人に、レトロな制服を着たバスガール、パーマが粋なカフェの店員さんなど、上がりのマスまでじっくりと鑑賞すれば、当時の世界にどっぷりと浸れること間違いなしですよ。 |
  
お菓子の箱にデパートの袋(年代まちまち)
デパートの紙袋にお菓子の箱や缶。当時の子供から大人までの心をぐっとつかんだに違いない、モダンなパッケージデザインが垣間見られます。何気なく捨ててしまっている紙袋も、このコレクションを見ると、大事にとっておこうかなぁ。なんて気持ちにさせられる展示物です。
ちなみに、お菓子の箱では「バナナキャラメル」の箱がとびきりキュート。パッケージはそのままに、バナナキャラメルを復刻させていただきたいものです。 |
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