| 伍佰の行きつけだという國父紀念館にほど近いカフェで行われた独占単独インタビュー。緊張していたスタッフの前に現れたのは、赤いジャージに黄色のTシャツというラフな格好の伍佰。「遅れてごめん。駐車場がなかなか見つからなくってね。」と気さくな笑顔を見せてくれたおかげで、和やかムードの中、インタビューがスタートしました。
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◆ 今まで誰もやらなかった台湾語でのロックを生み出されたわけですが、きっかけは?
台湾語でロックをやってみないか?と勧めてくれたのは、水晶唱片(台湾のレコード会社)の社長だったんだ。彼は僕を見て、とっても台湾らしいと感じたらしい。それまでは、台湾語はロックやリズム感あふれる曲には合わないと思われていたけど、こんなに皆が気に入ってくれるとはうれしい誤算だったよ。
◆ 北京語と台湾語では作詞作曲の際に違いがありますか?
台湾語での作詞は面白いよ。北京語は作文や詩を書く国語として「学校で習った言語」なんだけど、台湾語は違う。家庭で使う言語だから、習って書くものじゃない。それだけダイレクトに自分の経験や感覚をあらわすことができるんだ。歴史や、台湾という土地についてもだけど、やっぱり台湾語のほうがしっくりくるね。
◆ 影響を受けたミュージシャンは?
僕もChina Blueのメンバーも70年代のハードロックが大好きで、バンドを結成するようになったんだ。でも、テクノも好きなんだよ。ハードロックの前には、ニューウェーブが好きで、JAPANやDavid
Shireをよく聞いたな。
◆ 新しいことに挑戦することがお好きだとか?
作曲する時は、いつも特別なものを作りたいと思っている。単純なハードロックじゃなくて、ほかの要素を織り交ぜた新しいものをね。
たとえば、これ。(2005年1月リリースの「雙面人」を指差しながら)これは6月17日にリミックスバージョンがリリースされるんだけど、有名なDJと協力してアレンジして、ディスコで楽しむようなダンサンブルなアルバムに仕上がったよ。いつも新しいことに興味があって、アルバムでもそう。レコーディングがすんだら、もう僕は聴かない。すぐに新しい次のことを始めるんだ。これは僕にとって快楽を得る方法でもあるんだよ。
◆ 作詞作曲のときにどんなものからインスピレーションを得ますか?
インスピレーションといってはなんだけど、小さなことへの感動かな。路上で可愛らしい子供に出会ったときとか、陽光が葉っぱを通して映し出す影を見たときとか。でも、これは僕の人生の感動なんだ。作詞作曲をするっていうのは、人生の感動を表したもの。こういう小さな感動が蓄積されて、たくさん物語のある深い人物になっていく。インスピレーションというのは、実際に曲を作る時に、水をいっぱいに含んだスポンジのように、一滴一滴と出てくるものだと思うよ。
よく、インスピレーションは何から?と聞かれるんだけど、自分がどういう人間かで出てくるものが決まってくる。楽しい人なら楽しい曲や詞が出てくるだろうし、生命に感動を覚える人なら、生命に感動した曲や詞が出てくるだろう。これは僕の人生の生き方でもあるんだ。
コンサートで、たくさんの人が素晴らしいと言ってくれるけど、僕は、観客の感動を感じて、そして自分の感動を返しているだけ。コンサートの主役は観客であって、僕ではない。観客が楽しんでくれなければ、そのコンサートは成功とはいえない。
僕は観客の顔が見えないと歌えないんだ。観客の表情が見えて初めてしゃべったり歌ったりできる、これがKing of Liveと呼ばれるゆえんでもあるんだ。
◆ 台湾ではメロディアスな音楽が受け入れられやすい傾向にありますが、観客のハードロックへの反応はいかがですか?
最近は、変わってきていると思うよ。台湾では一緒に歌えるようなメロディアスな曲が人気だったけど、時代の流れとともに、どんどん曲のテンポも速くなってきて僕の曲も受け入れられている。台湾では音楽のジャンル分けがとてもあいまいで、僕のことをハードロックシンガーじゃなくて"テンポの速い曲を歌う人"と思っているんじゃないかな。
僕の音楽を聴きにきてくれる人っていうのは、とてもエネルギッシュで、リズム感や躍動感にあふれて今にも大声で叫び出したいという熱いパワーがあふれる人、年齢に関係なく気持ちが若い人が多いね。
◆ 「順流逆流(Time and Tide / 邦題:ドリフト)」では、すばらしい演技を披露していらっしゃいましたが、今後も映画出演の予定はありますか?
僕にとって重要なのは、それをやって楽しいかってこと。演技っていうのはパフォーマンスの一部だから興味はあるけど、役柄が自分にぴったり合っているものかどうかがポイント。あわなかったら苦痛以外の何者でもないからね。
「順流逆流」の後に、20本ばかり香港映画のオファーがあったんだけど、合わないと思ったからすべて断った。僕は俳優じゃなくて、ただ一人の個性ある特別な存在だと思っている。坂本龍一もちょっとだけ映画に出ているよね。彼のように、ほんの少しの演技でも強い個性を感じさせる特別な存在でありたいと思っている。
◆ 伍佰は、クールでカッコいいイメージがありますが、あなたにとってのクールな男性のというのはどういう人でしょう?
(しばし考えこむ)それは「真」であることかな。作ったりしない、ありのままの自分を出せる人。魅力がある人というのは、自分をさらけ出す。自分を偽るとすぐにバレるからね。「真」の状態だと、その人の魅力が一番引き出されてくる。周潤發(チョウ・ユンファ)はとってもカッコいい俳優だと思うんだけど、それは、彼がまったく自分を飾らず、裏表がない男だからだよ。僕にとってのクールな男性というのは、ありのままの自分で個性にあふれた人だね。僕?自分自身ではとても個性的だと思うよ。(笑)
◆ プロレスがお好きだと聞きましたが、よく日本にも行かれますか?
プロレス観戦によく日本へ行くよ。武藤敬司の大ファンで、よく彼とご飯を食べに行っているんだ。彼の入場テーマ曲「王道」も、僕の作なんだよ。武藤敬司は「黒師無双」という別の顔を持っているんだけど、スキンヘッドに「伍佰」って書いた写真をくれたこともあったなぁ。
(止まらないプロレス話・・・。とても全部は書けないので、省略させていただきます)
プロレス以外では、北海道に雪を見にいくのも好きだよ。台湾では味わえない銀世界の美しさは素晴らしいね!北海道に家を買いたいって思うくらいだよ。
◆ 台湾で好きな場所は?よく訪れる場所は?
台湾の温泉はすばらしいよ。泉質もいいし。台南の關仔嶺は泥温泉で一味違った感じでいいね。よく行くのは烏來温泉。湯上りのリラックス具合が格別なんだ。
温泉は本当に好きで、曲を作る時には1週間に何回も通うほど。曲をどこで作るというルールは無いんだけど、温泉に帰りの車の中で思いついて、その場で車を止めることもよくあるよ。きっと温泉だと体も心も緊張から解放されるからだろうね。
温泉以外だと、東部の宜蘭、台東、花蓮の海岸線かな。台南や嘉義、高雄も台北とは雰囲気が違っていていいね。より台湾らしい感じで、食べ物の味も違うんだよ。
◆ 日本からの観光客へここはぜひ!というオススメスポットを教えてください。
やっぱり烏來温泉だね。観光スポットも多いし、台北からもすぐ行ける便利な場所にあるし。
そうそう、台湾にきたら、ぜひとも行ってもらいたいところがあるよ。それは、僕のコンサート!6月11日に新莊體育場でやるんだけれど、台湾初のスクエアステージ(ステージを四方から観客席で取り囲むスタイル)での演出になっているんだ。ダンスホールに来たような感じになると思うよ。ダンサブルな曲もたくさん用意したし、楽しいパーティのようなコンサートにしたいね。
「海底飛凌機(海底飛行機)」という新曲にちなんで、飛行機も登場させたいな。とにかく素晴らしいコンサートになるはずだから、ぜひコンサートに来てください。もし、今回がダメでも、ぜひライブで楽しみましょう! |
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