>>前ページ 取材協力:チャイナ エアライン
 さて、トレーニングセンターに入ったときから気になっていたのが、1Fホール左手にある機体の輪切り・・ではなく、これはモックアップという実物模型。この中で接客サービス、ミールサービス、ドアの開閉方法などはじめとする各訓練を、機内そのままの雰囲気で行えるのです。

 座席もファースト、ビジネス、エコノミーときっちり再現されており、こんな時ぐらいしか座れないわとビジネス席で記念写真を撮る記者一同。

 ついでにギャレー(厨房設備)もチェック。熱い料理はあつあつで、冷たい料理はひえひえで出てくる。カーテンの奥に隠された、あのギャレーの中はどうなっているのだと、勇んで乗り込んでみたものの、金属の箱がぎっしりと詰め込まれているだけで、ガス台もシンクもありゃしません。

 オーブン機能を備えたカートに事前に調理され冷蔵された機内食(ミール)をセットし、そのまま温めた後に、他のカート内のトレイにセットしサービスするそうですよ。

 冷蔵庫かと思って開けるとオーブンだったり、コーヒーメーカーがすましていたり、免税品が詰まっていたりと、扉を開くと意外なものが飛び出して来て、びっくり箱のようでなかなか楽しい。ちなみに機内食を満載したカートは、重さが100kgにも達するそうで、優雅に押しているように見えて、アテンダントさんはかなりの重労働なのだとか。確かにハイヒールを履いていてはできないお仕事ですね。
 ドア脇のアテンダント専用席に座ったM記者いわく、背もたれが垂直で痛かった・・・とのこと。そりゃ使われるのは離陸と着陸の短時間だけですし、ね。

 さて記者らが探検にいそしんでいる間に、機内食を配るミールサービスの授業がスタート。カートを押すアテンダントさんの姿は見慣れているものの、シートにずらりと座るのもフライトアテンダント・・という風景はなかなか貴重かも。お客役の訓練生にワインを薦める姿にはすでに風格まで感じられますが、「ワインのラベルは上にっ!」「おすすめするのは内側のお客様からでしょっ!」と、教官から厳しい声がぴしぴし飛びます。

 単に食事や飲み物を給仕するだけではなく、優雅に、やさしく、そして静かにふるまうことを要求されるそう。特にチャイナ エアラインの場合、スリットの深いチャイナドレス風の制服のため、特に姿勢や振る舞いには神経を使っているのだとか。そのため、他の航空会社よりも制服を着る前のふるまいや、姿勢、ウォーキング訓練にかなり重点が置かれているのだそうです。

 ちなみにチャイナ エアラインの制服は紫と青の二色がありますが、フライト時にどちらの色を着るのかは本人におまかせだそうですよ。

 機内ではいつも微笑みを絶やさないアテンダントさんですが、その裏にはこんな厳しい訓練が隠されていたのですね。授業を受ける真剣な横顔からは、私はこの仕事に誇りをもっているのです・・という強い意志がひしひしと伝わってきました。

 今回の取材で印象的だったのは、トレーニングセンター内ですれ違うたびに、訓練生のみなさんがにこやかに挨拶をしてくれたこと。また化粧室で、洗面台を使い終わった後には、水滴一粒も残さず、きれいにふき取ってから出て行くこと。特に誰かがチェックしているというわけではないのに、他の人への気配りがきっちりと、かつ自然にできていることに、ほぅ、と感心してしまいます。心に浮かぶのは、さすが、の一言。

 今回取材をさせていただいたアテンダントさんたちは、秋には本番デビュー。機内でみなさんにお会いできる日が、楽しみですね。
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