2004年 鐵路節

蒸気機関車 鉄道弁当


 こちらのSLは、優雅なお召し列車とは対照的に力強さが魅力。全長約11m、重さ50.85tの黒光りする車両は見上げるような高さで、内部で激しく燃えさかる石炭の熱が伝わってきます。運転席の真下で聞く汽笛は、まるで猛獣の咆哮。反射的に身をすくめてしまいます。釜に石炭を放り込め!俺をはやく走らせろ!と脅かされているよう。

 このCK124号が、日本汽車株式会社により製造されたのは1936年。当初はC12型でしたが、戦後に車輪の配置などを変更しCK120型に改造。客車、貨物車の両方を牽引し、中南部の集集線や台北と淡水を結ぶ淡水線など、台湾の地を勇ましく走り続けていました。

 しかし、戦後になると鉄道の主役は蒸気機関車から電車へと変わり、ついに1979年、CK124号を含む台湾のSLは引退の憂き目にあったのでした。



 その後、CK124号は鉄道会社の施設に放置されていたのですが、SLブームを受け2001年の鐵路節に復活。その後も各種イベントの折には線路を走っていますので、これからもその雄姿を楽しめる機会は多そうですね。ちなみにこのC12型は、日本でも大井川鉄道と真岡鉄道にしか現存していないそうで、日本から見学に来る人も多いそうですよ。

 今回は特別に運転席に乗せていただきましたが、炎を噴き上げる石炭の熱で、一気に汗が噴出してきます。走行中は一時も休むことなく、石炭を釜に入れ続けなければいけないそうで、石炭を食いながら疾走する巨大な生き物のような、コンピューターに制御された電車には感じられない一種の迫力、象や恐竜の骨格といった、巨大な動物を前に感じる畏怖のようなものを感じました。

 次回ぜひ動いているCK124号に乗車し、この魅力をさらに探ってみる予定です。

●車両データ
型番 CK124
製造年 1936年
製造メーカー 日本汽車
重量 50.85t
車体全長 11350mm
動輪直径 1400mm
車体配置 2-6-2
シリンダー最大牽引力 8.28t
ボイラー圧力 14kg/cm2
連結器 沙朗式自動連結器
現存数


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