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 「食べること」。台湾の人々の食事にかける熱意には、時折たじろぎを覚えることもありますが、やはりここは台湾! 神様も例外ではありませんでした。
保安宮とは
 

近くの公園に設置された
お祝い用のオブジェ
 台北市の西北部、淡水河と基隆河が交差するエリアに、台北大龍保安宮があります。この地域は、18世紀には水上運輸の中継地点として開拓が始められた、台北で最も歴史のある地域です。

 この保安宮も中国福建省からの移民たちの手により、1830年に完成。台湾の数多くの寺院の中でもかなり古い部類に属しています。医療、長寿の神として崇められている保生大帝を本尊とする道教寺院で、龍山寺・清水巌と並ぶ「台北の三大廟門」の一つとして、いつも大勢の人たちでにぎわっています。

 さてこの保安宮ですが、この度7年をかけた大規模な補修工事が終了。その完了をお祝いする「慶成」というお祭りが、6月13日から15日まで開催されました。

 MRT圓山駅から徒歩約10分。お寺へ向かう道路には、真っ赤な提灯や、垂れ幕が張り巡らされ、おめでたムード満載です。

 まずは門前で、人々を見下ろしている神様にご挨拶。真っ青な肌に立派な角と牙。口からは、長い舌がペロリと垂れており、インドの神様を連想させる恐ろしげな風貌。台湾の道教には、仏教、歴史上の人物、土着の神話などが、いろいろ入り混じっているとのことなので、インドの神様が入っていても不思議ではないのかも・・・などと思いつつ、境内へ。


お祭りムード満開

門前の提灯群

門前のパワフルな神様


大量のお供え物
   普段はすっきりと掃き清められた参拝路は、お供え物を並べたテーブルで占領され、人が通るスペースはほとんどありません。山盛りのチマキや、紙パックジュースのピラミッド、チキンの丸焼きなど、なかなかダイナミックといえばダイナミック。美しくカットされたフルーツなどに目を奪われつつ、人ごみの流れに身をゆだねていると・・・・・・


地平線まで続きそうなお供え

カッティングフルーツ


こ、これはなんだ!?
   人ごみの流れに身をゆだねていると・・・・・・憂いを含んだ優しい目と、視線がふと、からみあいました。

 優しい目の持ち主は、真っ白な豚。きれいな顔で微笑んでいます。なぜか、口にはパイナップルをくわえています。むっちりとした、白い肌がまぶしいです。でも、ちょっとどきどき!

  パイナップルには消化を助ける酵素を含んでおり、豚肉と一緒に食べるとよいと聞きますが、さすが台湾商人、この二つを一緒に売るとは商売上手・・・ではなくて、ここは肉屋ではなく、お寺の境内ですよ。そう、目の前に並ぶ丸ごとの豚たちは・・・・神様へのお供えなのです。

 実に巨大です。鼻の先から尻尾の先まで、1.5メートルは余裕でありそう。しかもお腹を裂かれた「ひらき」状態になっているので、より大きさがUP! 全身これ肉!という、ずしりとした重量が、見ているだけでも伝わってきます。

 台湾に住んでいると、毛をむしられた丸ごとニワトリを目にする機会は多々ありますが、さすがに豚ははじめて。

 そして何ゆえか、この豚たちの頭には中華包丁が突き刺さり、背中には赤身付きの皮が乗せられています。そんな豚が総勢8匹も・・・。


微笑んでいます

包丁を添えて食べやすく

  後半へつづく