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2013年1月23日

モノ・人・空間のすべてが心地良い雑貨店 温事

※台北日和の記事は遡及調査をしていないので、現状と異なることがあります。
 
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店内の様子

店内の様子

2階の展示会場

2階の展示会場

活版印刷の文字盤&陶器

活版印刷の文字盤&陶器

台湾アーティストのインテリア雑貨

台湾アーティストのインテリア雑貨

茶道の茶碗

茶道の茶碗

お店の外観 温事は、台北駅やMRT中山駅周辺の商業エリアと中山北路を隔てた場所にあり、対面の賑やかさとは対照的な静かな路地に佇む雑貨店です。優しい色合いが特徴のイラストレーター、米力さん夫妻が運営するネットショップの実店舗として2012年1月にオープンしました。

 日本統治時代に建てられた古い建築物をリフォームしたお店は、横から見ると異なる高さの屋根が4つ、まるで毛虫のように連なっています。外壁には「温室(中国語で温事と同音)」と名付けられたコーナーがあり、観葉植物が作品と一緒にセンスよく並べられています。

 かわいらしい木のドアを開けて店内に入ると、ズラリと並ぶ雑貨に思わずワクワクしてしまいますが、まずは2階へ。脇に切子のグラスが並ぶ階段を上がると、2階は小さな展示会場になっています。長さも太さも違う廃材を使って、丸1週間かけて仕上げたという個性的な天井が印象的なこの空間では、約1カ月ごとに異なるテーマの展示が行われています。

SPレコード&蓄音機特別展 取材時には、SPレコード&蓄音機特別展が開催されていました。日本旅行の際に集めてきたというレコードや、80年以上も前のものだとは思えないほど保存状態の良い蓄音機を見ることができました。レコードのコレクションはSP盤が約150枚、LP盤が約600枚、ジャンルもクラシックから落語まで幅広く揃えているそうです。そして、このアンティークは見るだけでなく実際に触れることができるというから驚きます。蓄音機の横にあるスプリングを回し、レコードに針を落とす。そんな、テレビや映画でしか見たことのなかった光景を実際に体験することができるのです。それもこれも、オーナー夫妻の「一期一会」の理念があってこそ。縁あってお店に来てくれたお客は、もう「見知らぬ人」ではない、という考えから、貴重なアンティークを一緒に楽しめる空間を提供しているのです。

 特別な体験を十分に楽しんだら、1階に下りましょう。1階の雑貨店には日本の旅先で集めたアンティーク雑貨や生活雑貨、陶芸品などが並んでいます。日本の旅先で集めた雑貨京都で見つけてまるごと持ち帰って来たという木製のハンコケースには日本の名字のハンコがズラリ。また、時代の移り変わりで貴重な存在になってしまった活版印刷の文字盤もあります。あちこちで集めた皮のカメラケースは定期的に手入れをしているそうで、とてもキレイな状態で置かれています。陶器は信楽、会津、備前など旅先で買って帰ったもののほか、定期的に仕入れているものもあり、一見オーナーのコレクションに見えるものもすべて販売しています。異国の雑貨店であらためて日本の美に触れることができますよ。

手作り石鹸 店の中央にある大きな机は、台湾雑貨の展示を兼ねた販売エリアになっていて、1カ月単位で異なる雑貨が登場します。取材時には、手作り石鹸(1個300元)や廃材を再利用した家型のインテリア雑貨(300元~1200元)などが展示販売されていました。オーナー夫妻が大事にしているのは「手作り感」。手作り雑貨ならではの質感、温かみです。そんな雑貨の温もりを感じながらお店をまわっていると、時間が経つのも忘れてしまいます。

 さて、目移りする雑貨の数々を見ていると、一角に置かれている茶碗に気付きます。実はこれが、このお店の真髄。数年前、日本の茶道の茶碗を知ったオーナーは、「小さいのに高価な器」に興味を持ち、茶道教室に通い始めました。そして、茶道の心、もてなしの心に深く感銘を受けたそうです。お客を万全の準備で迎えたい、そんな想いから温事では予約来店も受け付けています。2階の展示会場をじっくり楽しみたい人、1階に並ぶ雑貨についてゆっくり話を聞きたい人は、是非予約を。かわいい雑貨、温かな空間、そして心地良いトーンで話すオーナーのおもてなしで、店を出る頃にはすっかり癒されていることでしょう。
(記者:Jun)

【温事】
住所:中山北路一段33巷6號
電話:(02)2521-6917
営業時間:12:00-19:00
定休日:日曜日・月曜日
交通:MRT台北車站から徒歩約10分
URL:http://www.studioss.com/about.htm
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