旅々台北.com台北日和

2011年2月25日

奇跡的な遺産 剥皮寮歴史街区

※台北日和の記事は遡及調査をしていないので、現状と異なることがあります。
 
※写真クリックで大きなサイズの画像が表示されます。
剥皮寮街並み

剥皮寮街並み

一部、映画「モンガに散る」のセットが展示されています

一部、映画「モンガに散る」のセットが展示されています

映画セットの一部

映画セットの一部

剥皮寮外部の風景

剥皮寮外部の風景

 2010年12月、その前年に台湾で話題になった映画が日本でも公開されました。タイトルは「モンガに散る(中国語:艋舺 MONGA)」。ご覧になった方も多いかもしれません。台湾のヤクザ映画と言われる本作品は、公開当時子どもたちに悪影響を与えると台湾では批判もあったようですが、主人公たちはみな高校生。彼らが葛藤や絆を通し、裏社会に染まりつつ悲劇的な運命に巻き込まれていく様子を描いた作品です。この作品はまた、台北の下町「萬華」の80年代を舞台にしているので、当時の台北の様子が見事に再現されているのも見どころのひとつ。

取材時はまた別の映画の撮影期間中でした さて、今回ご紹介するのはその映画の撮影場所としても利用された「剥皮寮歴史街区」です。剝皮寮自体の歴史はとても古く、その起源は清代に遡ります。台北の中でも繁華街として古くからの歴史がある萬華地区は、清朝時代には石炭や木材の集散地として発展し、洋館も多かったそう。現在の剥皮寮歴史街区で見ることのできる建築物は、年代はばらつきがあるものの、古いものはこの清朝時代に建てられたもの。歴史的には200年以上も昔のものです。剝皮寮という不思議な名前に関しては、当時この地域で輸入した木材を切削して加工し販売する様子が見られたことがその所以という説があるそう。その後1895年に日清戦争が終結すると日本の統治が始まり、この周辺は日本人によって区画整備されます。ちなみに、「萬華」という名前はその頃日本人が改名したもので、それ以前は「艋舺(マンガ)」と呼ばれていたそう。映画のタイトルもここから来ているのですね。

なつかしいポスターの数々も 区画整備が始まると、隣接する老松小学校の一部として区画される現在の剥皮寮歴史街区。その後小学校の老朽化に伴い剝皮寮にも再開発の波が押し寄せますが、周辺住民からの反対もありこの歴史的遺産を保存し台北の歴史教育の中心としようと台北市が動き始め、長年の改修保存工事を経て5年ほど前に台北市郷土教育中心が設立されました。今回ご紹介している映画の撮影に使われたエリアは2009年から展示会などの催し場所として再利用されていましたが、映画の舞台として使われたことにより注目度が上がり、ここ1、2年でかなり多くの人が興味を持って訪れるようになったそうでう。建物はどれも立派なレンガ造りで、清の時代から日本統治時代、そして現在に至るまで、奇跡的に完全な形で生き残ってきた街並みは、一見の価値がありますよ。また、現在では頻繁にアートや歴史の展示会も開催されているので、イベント目当てで訪れてみるのも楽しいかもしれません。

目印はちょうちんです 場所は龍山寺のすぐ近く。映画に興味がある人も、古い建築や歴史が好きという人も、観光で龍山寺を訪れた際はぜひ剝皮寮にも足を延ばしてみてくださいね。

※剥皮寮に展示されている映画セットの一部は2011年末まで展示、その後は映画製作会社に移る予定(2011年2月現在)。
(記者:Izuta)

【剝皮寮歴史街區】
住所:台北市廣州街101號
営業時間:9:00-17:00
定休日:月曜日
交通:MRT龍山寺駅から徒歩約10分
近くのスポットを検索