


天燈(ランタン)は中国で周の時代に戦争中の連絡方法として使われていたのが始まりです。現在、平渓で行われている天燈節の由来は100年以上前にさかのぼります。そのころの平渓は、盗賊が出没し村々を襲っていたそうです。村人は山中にひっそりと隠れて盗賊が村を去るのを待ち、盗賊が去ったのを確認するとランタンを上げて村が安全になったことを他の村人に知らせました。時が過ぎ、盗賊が出没しない生活になっても、ランタンは安全の象徴として残り、より良い生活ができますように、との願いを込めてランタンを空に放つようになりました。これが天燈節の始まりとのことです。2008年のテーマは「和平、希望、向上飛(Peace、Hope、Flying)」です。
平渓の天燈節は台湾のランタンフェスティバルの中でも3本の指に入る有名なお祭り。いつもは6千人ほどしかいない静かな場所なのですがこの時期に訪れる人は20万人にも上ります。天燈のランタンは白、紫、緑、オレンジ、ピンクの5色があります。この色はそれぞれ中国の伝説の神獣に関係しており白虎、青龍、玄武、朱雀、麒麟を表しています。これらの神獣は平和、知恵、健康、富、愛の象徴となっており人々はそれらの願いを込めランタンを空に放つのです。
天燈節の舞台になる十分天灯広場に到着したのは17時頃。メインイベントは18時からなのですが、明るいうちからも次々にランタンが舞い上がります。花火を付けて派手に上昇するランタンや飛ばす前に記念撮影をしている方々など、道沿いでは筆を持ち入魂の想いで願い事を書いている人がたくさんいます。一緒に行った台湾人のスタッフも学生時代に来てランタンを上げたとか。
いよいよ18時。メインイベントが行われます。人々が並び係の人たちが順番に点火していきます。少しだけ油が燃える匂い。ランタンが飛び始めないように足で地面に押さえて合図を待ちます。仄かな明かりに照らされるたくさんの笑顔。合図と同時に一斉に放たれます。100近くのランタンが一度に上昇していく風景は素晴らしく会場中から感嘆の声が聞こえます。上昇するスピードは想像以上に早く願いを込められたランタンはあっという間に空に広がります。平渓線の豊かな自然とたくさんのランタンが織りなす光のお祭り。一度訪ねてみるのはどうでしょうか。
【2008臺北縣平溪國際天燈節】
住所:平渓国中学校、青桐国小学校、十分天灯広場
開催時期:2008年2月16、17、21日
HP: http://www.2008peace.hope.flying.hbpr.com.tw/
交通:平渓線十分駅(今回の取材会場は十分天灯広場でした。)
※天燈節時には電車が混み合いますので一つ手前の駅で下車するのが有効です。行きは「台北駅(14:30)→八堵駅(14:50)→十分駅(16:30)」帰りは中盤ぐらいで切り上げて「十分駅(20:14)→侯[石同]駅(22:00)→台北駅(22:30)」でした。カッコの中の時間は大体の目安となっています。気合いを入れて撮影したい方は場所取りの関係でもっと早い時間に着いておいた方がよさそうです。