旅々台北.com
台北日和

2007年8月28日

黄金色のお花畑 台東 大麻里金針山

 夏の訪れとともに、斜面一帯が黄金色に輝く山が台東にあります。山の名前は金針山。その名の通り、ツボミが食材としてもおなじみ金針花の名産地です。

 なるほど、金針山で取れるから金針花なのねと思ってしまいそうですが、実は逆なんです。台東市内より車で約30分ほどの太麻里郷にある金針山は、もともと太麻里山、鴨子蘭山と呼ばれていました。しかし1960年代以降に金針花の栽培が盛んになると、台湾一の名産地であるという自負も込めて金針山と呼ばれるようになったそうですよ。金針花(和名:ホンカンゾウ)は東南アジア原産のユリ科の植物で、情熱的なオレンジ色の6枚の花弁で構成されています。見た目が美しいだけではなく、ツボミをはじめ若葉、根っ子にまで消炎、止血などの薬効があり、しかも食べておいしいというオールマイティなお花なんですよ。

 お花の旬は7〜9月。この時期の金針山は一帯が黄金色に染まりまさに天国・・と聞き、8月のとある週末に車を飛ばして行ってみたものの、当日は台風も接近するあいにくの雨模様。軽自動車がやっとすれ違えるぐらいの細い山道には落石の跡もあり、雷のゴロゴロという音に追い立てられるようにひたすら山頂への道を急ぎます。標高800mを越えた辺りから緑の森の中にちらりちらりとオレンジ色が見え始めたのですが、夢見ていたようなゴールドのお花畑には及びません。

 標高900mほどの山中にあるレストハウスで話を聞いたところ、今年は天候の影響により開花が遅れ、あと40分ほど車を走らせた標高1,000〜1,100mエリアまで行かないと満開のお花畑には出会えないとか。ちょうどあのあたりよと指差された山頂付近は濃い霧に包まれ、天国へたどり着く前に遭難してしまいそう。壁にかかったイメージ写真をうらめしく眺めつつ、名誉ある撤退(?)を選んだのでございました。

 帰り道は知本の温泉を楽しみつつ、街中の食堂で金針花スープににトライ。中国からの輸入物を使うお店も多い中で、ここ知本では正真正銘の金針山の金針をいただけます。骨付き豚肉と共にさっとゆがかれた金針花は肉厚で、しゃっきりとした歯ごたえと、野趣に富む甘い香りがいかにも山のご馳走といった味わいでした。交通が不便な金針山ですが、娜路彎大酒店をはじめとする台東や知本のホテルからツアーが出ていますので、そちらを利用すると便利ですよ。ぜひ天候の良い日を選んで、天国を目指してみてください。

【台東 大麻里金針山】
住所:台東県大麻里郷
交通:ふもとへは台東市内より車で約30分 お花畑がある山頂まではさらに1時間〜2時間


[バックナンバー]