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道端にひっそりとたたずむコーヒー屋台。よくある光景ですが、この屋台は電動車椅子を改造しているのがユニークなところ。この屋台は事故で足を失った、羅さんの夢と希望の象徴です。
羅さんがコーヒー屋台を始めたきっかけは、長年働いてきた工場の閉鎖だそうです。作業中の事故により足の切断を余儀なくされた羅さん。事故の後も工場で働き続けていましたが、工場閉鎖に伴い失業の目に。失業後も家族を養うために、ビルの管理人、草刈り、道路掃除など、できる仕事は何でもやりましたが、義足をつけた足では負担が重く、無理がたたって入院することになってしまいました。入院中、弱視の奥さんと一人息子を支える大黒柱として手に一生ものの職をつけたいと考えた結果、カルチャーセンターで以前から興味のあったコーヒーを学ぶことを決意。そして2006年11月、ついに家族の将来を賭けたコーヒー屋台を開店することができました。
この屋台の特徴はなんといっても、ベースが電動車椅子であること。小型自動車のような車椅子は半年をかけて改造した努力の結晶であり、足が不自由な羅さんでも自力で移動し、コーヒーを販売できる工夫が随所にほどこされています。丁寧に焙煎されたコーヒーは30元〜60元のリーズナブル価格で、評判を聞きつけたお客さんが列を作ることもあるそう。テーブルの上でお湯を沸かし、一杯、一杯、丁寧にドリップでコーヒーを入れてくれる羅さんを見ていると、思わず「がんばれ!」と心の中で応援してしまいました。
羅さんの隣には息子さんが寄り添い、日陰に置いてあるクーラーボックスからアイスコーヒーを運ぶなどのお手伝いをしています。体か不自由でも希望を失わずに苦境を乗り越えてきた父親のうしろ姿が、「人は尊厳をもって生き、どんな逆境にあっても希望を忘れてはいけないよ」と息子に語っているようでした。
この屋台の一杯のコーヒーには、羅さん一家の希望が込められています。温州街に行く機会がありましたら、ぜひ寄ってみてください。どこよりも真心のこもったコーヒーがいただけますよ。
【賞味コーヒー】
住所:台北市和平東路1段187号入り口(和平東路、温州街口付近)
営業時間:8:30〜18:00
定休日:土、日曜日
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