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台北日和 2005年12月6日
アングラ劇場 ●嶺街小劇場(●=牛+古)

※台北日和の記事は遡及調査をしていないので、現状と異なることがあります。

 クリーム色の壁に真っ赤に塗られた窓枠がアクセントとなり、とてもポップな外観の●嶺街小劇場。こんなに可愛らしい外観からは想像も付かないでしょうが、実はここ、以前は悪いことをした人達が入れられる拘留所だったのです。

 「●嶺街」と聞いてハッと感じる人は、きっと台湾映画ファン。●嶺街は台湾映画界の巨匠、エドワード・ヤン監督の「●嶺街少年殺人事件」の舞台ともなった場所なのです。●嶺街小劇場の近くには、植物園中正紀念堂総統府などがあります。

 この小劇場、実は戦前は日本政府の拘留所として、戦後は警察署として使われていた場所なのです。70〜80人収容できるという1階の劇場は壁も床も観客席も全て黒一色。舞台裏には、戦前の拘留所が3部屋残されています。今は物置として使われていますが、中をのぞいてみると、お手洗いの跡らしきものがあり、少々生々しい雰囲気が。隣にあるメイクルームの照明も、当時のものがそのまま使われています。独特のムードが漂うこの元拘留所は、テレビの撮影などにも度々使われているとか。かなり古い建築物の劇場は、老朽化が進んでいることもあり、来年の1月か2月には改修工事の予定があるそうです。

 踏むとミシミシと音を立てる木製の階段を上がっていくと、2階には小さな展示場とカフェ「米悠藝文館(Millau)」があります。天窓から差し込む陽光で、とても明るく爽やかな空間。昔は拘留所だったなんて過去を忘れさせてくれます。ちなみに、カフェにはテラス席もありますので、お天気のいい日にはテラスでお茶なんていかがでしょう?もう一方の展示場には、目の不自由な方達が作った陶器が展示してありました。展示内容は定期的に変わっているようです。無料で入場できますので、こちらも要チェックですね。

 そして最上階の3階はレッスン場。30坪ほどあるレッスン場は、真ん中に柱が一本も使われていない、台湾ではあまりお目にかかれない造り。ここも防音や床の強化などの改装が施されているそうで、劇団のリハーサルや練習のほか、地元民向けのヨガ教室などにも利用されています。

 ●嶺街小劇場でお芝居をする人たちは、大部分が台湾の小劇団。時には日本を含めた海外からの劇団を招待して公演することもあるとか。12月10日、11日にはフランスの前衛劇団「LE STRATEGIEDE LA TAUPE」のパフォーマンスが楽しめますよ。

※●=牛+古の字

【●嶺街小劇場(Guling St. Avant-Garde Theatre)】
住所:台北市中正区●嶺街5巷2號
電話:(02)2391-9393
定休日:月曜日
交通:MRT中正紀念堂駅から徒歩約15分
HP:http://www.glt.org.tw/

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