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台北日和 2005年10月21日
治療をしつつ骨董鑑賞? エンジェル歯科
 いつも笑顔を絶やさず、子供たちにも大人気の歯医者さん。しかしてその正体は、歴史博物館のオブザーバーを勤めてしまうほどの、台湾を代表する骨董収集家だったのです。

 エンジェル歯科があるのは、建国南路と信義路の交差点付近。ご存知鼎泰豐や人気雑貨ショップPANAPINA(圓融坊)などがある永康街はすぐ近くです。こぢんまりとした医院は白をベースとした落ち着いた雰囲気で、壁には鮮やかな色使いの絵が・・と思いきや、これは戦前のマッチラベル?そういえばレントゲン室のすみっこに古い看板を見かけたような気もするし、受付に飾られたプレートは・・と、随所に骨董品がさりげなく飾られているのです。

 これはもしや、とお話をうかがったところ、医院の主である林于ム先生は、筋金入りの骨董好きであることが判明。台北っ子の林先生は子供の頃から古いものが大好きでしたが、日本の松本歯科大学、東京医科歯科大学への留学、勤務など、ごく一般の歯医者さんとして生活していました。しかし、8年前に台北に戻った頃から収集熱に火がつき、一気に加熱。台湾でも知る人ぞ知るコレクターになったのだとか。

 清から戦後にかけての台湾、中国、日本に関する文献、写真、地図を中心に集めていらっしゃるそうですが、その数はご本人も正確には把握できず。見かねた國立歴史博物館のスタッフが館外参考資料として書誌を作ったところ、40冊をオーバー。それでもコレクションの3分の2程度しか掲載されていないとおっしゃるのですから、その数は押して知るべし。高雄市歴史博物館をはじめ各地の博物館などと積極的に協力し、企画展なども開催されているそうですよ。

 病院の事務所でコレクションの一部を拝見しましたが、世界に3枚しか現存せず、うち2枚は博物館所蔵という清の時代の台湾地図といった極めて貴重なものから、日本統治時代の台北で発行された商店すごろく、バナナの絵がカワイイお菓子の箱、鹿港から取り寄せたという道具屋の看板など、“古い”ことは共通しているものの、種類は千差万別。戦後に建てられた公団住宅の募集チラシや選挙ポスターなんていう、民族学的には極めて興味深い資料もありました。

 林先生の将来の夢は、お気に入りのコレクションを並べたカフェをオープンし、骨董好きが集まるスペースを提供することだとか。もちろん歯医者を引退してからだけどね、と笑う先生はまだまだお若く、カフェの開設は先の話になりそう。それまでに収蔵品で病院が満杯になってしまいそうですが・・。11月末にオープン予定の台湾香焦新樂園台北店にもコレクションを貸し出すそうで、骨董好きの方は要チェックですよ!

【エンジェル歯科(安h兒牙醫診所)】
住所:台北市新生南路1段148-4号
電話:(02)2394-1360
営業時間:10:00〜13:00/15:00〜19:00(火曜日は21:00まで)
休診日:木、日曜日
交通:MRT忠孝新生駅より徒歩10分
※日本語可。診療は要予約

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