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台北日和 2005年9月14日
濟南教会
 青空に映える赤レンガのゴシック建築。歴史を感じさせるレンガの色あいと、随所に施されたゴシック装飾がレトロ建築好きの心をくすぐる濟南教會ですが、実は政治色の強い教会でもあるのです。

 日本統治時代に作られた教会は、以前台北日和でも紹介した中山教会もそうですが、日本人専用の教会として当時の日本人の心のよりどころとなっていました。1916年竣工のこの教会では、当時日本語によるミサが行われ、のち1937年に日本基督教団が成立されたことを機に「台北幸町教会」と正式名称を名乗ります。

 戦後は「台湾基督長老教会濟南教会」として台湾語による布教活動などが行われていましたが、国民政府と共に入ってきた外省人達の手により1947年には「国語礼拝堂」として濟南教会が使用されることになり、双方の紛争の舞台となりました。現在では一つの教会を、時間をずらして二つの組織が共同で使うという、他ではちょっと見受けられない特殊な状態になっています。もちろん門にも2つの看板が掲げられ、時間をずらした礼拝時間スケジュールの看板もきっちり2つ掲げられています。

 さて、見逃してならないのが教会のゴシック建築の美しさ。上昇するという意味を含んだ尖頭アーチが多用された窓や、随所にみられる四つ葉のクローバーをモチーフにした紋章など、ゴシック建築の教会ならではの美しさが堪能できます。正面向って右側には塔楼がそびえ、その上部に取り付けられた石製のブラインドでできた羽窓は、見た目の美しさだけでなく、南国の直射日光をさけ、風通しをよくするという実用性も兼ねたものなのだそう。

 内部は、白を貴重にしたすっきりシンプルな造りで、ゴージャスな礼拝堂とはまた違った厳かな空気が伝わってきます。教会の周りの芝生や植木も常に綺麗に整備され、取材に訪れた平日の昼間にも、植木の手入れに勤しむ方の姿が見受けられましたよ。歴史の重みを感じさせる重厚かつ優美な濟南教会は、数々の対立の舞台を経て静かに今も熱心な信者達の心のよりどころとなっています。歩いて3分ほどの近所には、これまた赤レンガの美しい台大醫院舊館もありますので、レトロ建築好きの方はこちらもお見逃しなく。

【濟南教会】
住所:台北市中山南路3號
電話番号:(02)2321-7391
交通:MRT台大醫院駅から徒歩約5分

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