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台北日和 2005年4月13日
芝山岩事件
 台湾の歴史にちょっと詳しい方ならご存知かもしれない「芝山岩事件」。その舞台となったのが以前台北日和でもご紹介した、芝山公園に隣接した芝山岩惠濟宮です。

 今から時をさかのぼること110年。1895年の清から日本への台湾割譲と共に、ここ芝山岩に台湾総督府学務部が置かれ、「國語(日語)傳習所」が設立されました。そこでは日本語教育の本拠地として、日本語教育の推進、教師の育成が熱心に勧められていました。しかし、当時反日運動が絶えることはなく、ついに1896年1月1日、集まった反日民衆により日本人教師6名の命が奪われ、また教材や設備などが焼かれるという事件が起こりました。これが当時日本全国を震撼させた事件として知られる「芝山岩事件」です。

 同年には、日本政府の手により犠牲になった6名の教師達の霊をまつる碑「學務官僚遭難之碑」が、芝山公園の山頂近くに建てられました。この碑の近くには、台湾で教鞭を取り亡くなった日本人教師の名前がズラリと刻まれた慰霊碑「故教育者姓名」も建てられています。むせ返るような緑でいっぱいの小高い山の中に、静かにたたずむ慰霊碑。その周りには、樹齢300年のクスノキの大木や、根っこが網の目上に張り巡らされている様子が手に取るように分かる老木などが、どっかと枝葉を広げ、まるで深い森の奥にきたよう。これらの巨木は清から日本時代にかけて天然記念物として保護されたそうですよ。

 台北市内から車で約20分と身近なところにある、この緑の楽園は、台湾教育の歴史を伝える場所として、また雄大な自然に親しめる場所として綺麗に整備されています。足が不自由な方も散策できるように整備された木製のスロープをてくてくと歩いていると、どこからともなく真っ黒な犬が現れ一緒にお散歩。このスリムな体つきは台湾犬かな?人懐っこい黒犬に、岩の上に仙人のごとく静かに腰を下ろしている茶色の犬、お互いにじゃれあっている白犬と、まるで芝山岩の番犬だよと言わんばかりにそこかしこで、散策する人に寄り添っています。その首をみると、どうやら同じ首輪が下げられており芝山公園内で飼われている模様。

 緑深い森の中で、野良犬とお散歩をしながら、台湾の歴史についてちょっと考えてみるのもいいかもしれませんね。

【芝山岩惠濟宮】
住所:台北市至誠路一段326巷26號
電話:(02)2831-1728
交通:MRT芝山駅から車で約5分

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