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台北日和 2005年3月23日
北回帰線記念碑

※台北日和の記事は遡及調査をしていないので、現状と異なることがあります。

 「北回帰線」。なにやらロマンチックな響きがする言葉ですが、いったいどんな線が地面にひかれているのか。さっと説明できる方は少ないはず。そんな線を記念した碑を、そそくさと見て参りました。

 「北回帰線」とは何なのか、この記事を書くまで知らなかった記者。さっそく調べてみたところ、位置は北緯23度27分で、夏至と冬至に太陽の真下となる地点を連ねた線なのだとか。夏至、冬至の日にこの線上に立つと、太陽が真上に来た時に自分の影が消えてしまうという体験ができるそう。理科の実験みたいで、ちょっとこれは楽しそうですね。
台湾ではほぼ真ん中、阿里山や嘉義付近を横切る形で北回帰線が走っており、各地に記念塔が建っているそうですが、今回、知本老爺大飯店の帰りに見学してみたのが東海岸の「北回帰線記念碑」です。

 「北回帰線記念碑」があるのは、台東から約70km北上した静浦という村の海岸。それまでピカーンと晴れわたった空の下、これぞ南洋!と声を上げたくなるような、素晴らしく青い海を横目に車を飛ばしていたというのに、記念碑が近づくにつれ、一転にわかにかきくもり、今にも雨が降ってきそうな曇り空に。窓も開けていられないほどの強風も吹きつけ、きっとこれはピュマ族の神様が、記念碑に近づくのは危険じゃ!と警告しているのだわとアホなことを思いつつ、車を止めようとしたところ、軽食屋台のトラックが並んでいてなかなかの混雑ぶり。

 実は人気の観光スポットだったのかと思ったのはつかの間、ゆるやかな丘の上にロウソク型の記念碑がぽつん、とあるだけで、ほかに見るべきものは無し。かたわらに立つコイン式の望遠鏡は水平線の方角に固定されており、これで何を見ろというのか。夏至の日には海が割れて、海中からゴジラが現れるのを観測しろというのか、と、妄想だけが暴走してしまいそうな、なにもなさ。まぁ記念碑なんてこんなものさ、といえばこんなもの、なのでしょうが・・。そういえば、台湾のへそを示す「台湾地理中心(埔里)」も何も無かった・・という報告がございましたっけ。ちなみに「これが北回帰線」と書かれた白線なども、ございませんでした。

 と、まぁ、滞在時間わずか3分にして、すかさずドライブを再開してしまうような場所であったわけですが、なぜかこの辺り、台湾のラジオは雑音ばかりでNHK第一放送だけがクリアに受信できるのです。花蓮市の交通情報を知りたくとも、流れるのは長崎市内の渋滞情報。その後ろにBGMとして聞こえてくるのは東京都多摩郡にお住まいの、○○さんリクエストによる日本の演歌。いっそのこと、車内から国際電話で曲のリクエストでもしちゃおうかと。

 変わりやすい天気。水平線に向かって固定された望遠鏡。そしてなぜか、妨害される国内放送の受信・・・。影が消えてしまうだけあり、北回帰線が通るこの地は、実はミステリーゾーンなのかもしれません・・・。

【静浦 北回帰線記念碑】
住所:花蓮県縣豐濱號靜浦村

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