旅々台北.com
台北日和 2004年8月30日
台南 億載金城

※台北日和の記事は遡及調査をしていないので、現状と異なることがあります。

 台湾の京都と言われる台南は、歴史ある史跡がたくさん残った情緒あふれる街。赤レンガの要塞に、黒光りする砲台が立派な億載金城も、1級古跡に指定された歴史的意義のある観光スポットです。

 この億載金城、実は日本とも深い関係があるってご存知ですか?時は1871年。この年に台湾南部に漂着した琉球の住民が、「牡丹社」と呼ばれる部落民に、殺害されるという事件が起こりました。これに対し清国政府に責任回避された日本は、台湾出兵を敢行。その日本の攻撃に備えて1874年に築城されたのが、この億載金城なのです。

 億載金城に設置してある砲台は、台湾で初の洋式砲台であり、しかも1876年にはフランスのエンジニアの手により台湾初のアームストロング砲も完備したという、当時台湾一の砲台として知られたものです。赤レンガで造られた要塞は方形になっており、中央部の広場では、軍隊の訓練が行われていました。城外には敵の進入を防ぐためのお堀がぐるりと囲っており、城内へは中央の門から伸びるトンネル型の通路で行き来します。もともとこの通路は、木製の簡単なつり橋で作られていて、通常は物資の補給に、有事の際には取り外されていたのだとか。

 とはいえ、現在残っているこの億載金城は、長年放置され荒廃していたところを台湾光復後に行われた大規模な改修工事で整えられたもの。場所も海の近くから山間の緑深いところに移動され、軍事的価値はなくなってしまいましたが、当時の様子や規模を知るには十分。ちなみに城内に設置されている観光の目玉にもなっているアームストロング砲は、1976年に億載金城100周年を記念して、台南市政府により作られたレプリカなのだそうですよ。

 台湾を代表する砲台も、今ではすっかり観光名所。お天気のいい日には、カップルが観光がてら散策しながら記念写真をパチリ、海外からも砲台や要塞好きの人が訪れ、静かな人気スポットです。お堀には優雅に漂う黒鳥の姿も見受けられ、なんとものどか。歴史を振り返りつつ、平和っていいなぁ、なんてのんびり観光してみては?

【台南 億載金城】
住所:台南市安平区南温16號
電話:(06)2951504
開放時間:8:30〜17:30
入場料:大人50元、子供25元
交通:台南駅から14路億載金城行きバスに乗り、億載金城バス停で下車してすぐ

[バックナンバー]