2004年4月27日
高雄 國立科学工藝博物館

 「渾天儀」を掲げた龍のオブジェと、鉄とガラスを組み合わせたシャープな建物の対比が印象的なこちらは、科学工芸博物館。古代中国の科学技術や中国料理に関する展示は、大人でも楽しく鑑賞できるはず。また世界最大級の3D劇場も見逃せませんよ。

 この博物館がオープンしたのは1997年。科学技術についての知識を普及し、台湾の発展に寄与することが目的と重々しく謳われてはおりますが、実際は小学生の社会科&遠足の必須ポイントとなっているようで、取材日も小学生の団体がワラワラワラワラ。博物館から出てくる子供たちの顔は一様に興奮していて、目もキラキラ輝いています。さぞかし展示を楽しんだ様子で、この様子ならIT大国台湾の未来もさぞかし安泰、などと思ってしまったり。

 地上6階、地下1階の広い館内には、生物、化学、宇宙、電子工学など、科学技術全般に関する展示がビジュアルを中心に、楽しく学べるよう展示されています。全てを見ようとするととても一日では足りないそうですので、先ずは地下1階の「中華科技」と2階の「食品工業」ブースを目指すことをオススメ。

 「中華科技」ブースでは、古代中国の発明品や土木技術を再現しており、その技術力の高さに驚きを隠せません。特に注目したいのは「渾天儀」と呼ばれる天体観測器。数多くの環を組み合わせた複雑な造りをしており、月や星の運行を計測し、暦を作成するのに活用されました。紀元前から使われはじめ、唐(618〜907年)の時代には、ほぼ正確な数値をはじき出せるほどの、精密な完成度を得ることができたのだとか。この「渾天儀」は博物館のシンボルとなっており、中庭には高さ5.8メートル、重さ5.8トンの「渾天儀」が威風堂々と飾られており、それを支える龍たちは今にも飛んでいきそうな躍動感を備えています。

 「食品工業」ブースでは、思わずよだれが出そうな実物サンプルが満載。中国文化において重要な位置を占める「食」について、多角的な展示解説を披露してくれます。「美味しい中華料理のコツ」なんてコーナーもあり、台湾の子供たちはこうしてグルメに育っていくのね、と納得してしまいます。

 また「帰ってきたシャーロック・ホームズの帰還」と題した化学鑑定に関する特別展を開催したり、高さ17メートルを越える巨大スクリーンを備えたIMAX劇場で3D映画を楽しめたりと、お硬そうなイメージに反し、かなり楽しげなプログラムを提供してくれるのが、こちらの博物館。これをお子様だけのものにしておくのは、ちょっと勿体無いと思いません?

【高雄 國立科学工藝博物館】
住所:高雄市九如一路720號
電話:(07)380-0089
開館時間:9:00〜17:00
休館日:毎週月曜日、旧暦大晦日、元旦
入場料:大人100元、子供70元(3D劇場入場料は別途)
交通:高雄駅より車で約10分
HP: http://www.nstm.gov.tw/


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