2004年4月6日
高雄 ニューウェーブ臭豆腐
 「今、高雄で女性に一番人気のあるお店は?」という問いに、某一流ホテルの広報ウーマンが即答してくれたのが、新堀江夜市にある臭豆腐屋台。バジルなどのフレッシュハーブが並ぶ屋台は、確かに期待できそうです。

 「台湾三大くさうまメニュー(※)」のひとつである臭豆腐は、台湾人の大好きな食材です。辞書の“臭豆腐”の項に、「臭豆腐是一道頗受歡迎的小吃(臭豆腐はみんなに大歓迎されるおつまみです)。」と例文が出てくるほどの愛されよう。しかし、これほど台湾人の支持を得ている臭豆腐ですが、日本人にはその名を聞いて、複雑な顔をする人が多いよう。その名の通り、臭豆腐には独特の香りがありまして、まぁストレートに言うと、臭い、んです。はい。

 臭豆腐は豆腐を石灰などで発酵させて作るのですが、この発酵時に出てくるのが、クサヤや納豆をパワーアップしたとも形容される独特の匂い。熱を加えることにより、この匂いはかなり緩和され、香ばしい芳香に大変身するのですが、日本人にはなじみがないぶん、苦手だという人も多いようです。

 さて、前置きが長くなりましたが、そんな人にお勧めしたいのが、高雄の「珍正香豆腐」屋台。前述の通り某ホテルの広報部では大人気で、仕事帰りにシャネルやグッチでばっちり決めたキャリアウーマン達が、こぞって豆腐を味わう姿も見られるのだとか。 「不臭臭豆腐 一噛上應(臭くない臭豆腐♪一口食べればあなたも虜!)」と、挑戦的なキャッチフレーズが掲げられ、屋台の上にはバジル、コリアンダーといったフレッシュハーブと、瓶の中身が見えない秘密のドレッシング類がずらり。ふむ。

 注文を受けたお姉さんは、まずは一口大の臭豆腐を油で素揚げ。黄金色に揚がった豆腐からは、臭豆腐独特の香りが立ち上り特に変わった様子はありません。が、ここからが本領発揮!20個ほどの臭豆腐を紙のどんぶりに入れ、上から大量のフレッシュハーブを投入し、酢、オイル、そして秘伝のスパイス各種をふりかけ、勢いよく混ぜる、混ぜる、混ぜる!完成した豆腐はしんなりとしめり、ネギやハーブの葉が張り付き、正直、あまり美しいとはいえません。しかし、鼻をくすぐるのは、今まで体験したことのない複雑な香ばしさ・・・、そして、じわりと口の中に広がる大豆の旨み。香りの強いハーブが、豆腐の臭みを打ち消し、上質の揚げ出し豆腐を食べているような印象です。

 これぞ「香豆腐」の名に相応しい・・。ぜひとも「ニューウェーブ臭豆腐」の称号を差し上げよう!と感動しつつ、でも、やっぱり、ちょっとくさ・・いや、この匂いこそが美味しさの秘訣・・・とつぶやく高雄の夜でありました。

※台湾三大くさうまメニュー
旅々台北が独自に制定した、台湾の臭くて、おいしいメニューのこと。現時点では1位:臭豆腐、2位:大腸麺線、3位:茶葉卵となっているが、茶葉卵の3位はいかがなものか、との意見もあり紛糾中。

【高雄 ニューウェーブ臭豆腐 こと「珍正香豆腐」】
住所:高雄市新興区仁智路(新堀江商場 奥斯_映画館前あたり)
営業時間:17:00-22:00
休業日:不定期


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