2004年3月11日
高雄 田寮月世界

 草木一本生えないゴツゴツした岩肌が、そびえ立つここは月世界。先ごろ、NASAの探査車が送ってきた火星の地表写真に見えないこともありません。緑生い茂る南国台湾に、こんな殺伐とした場所があるとは驚きです。

 スプーンでえぐり取ったような溝が目立つ山肌。地面は砂地で、歩くと足元からさらさらと音を立てて崩れてきます。周囲は椰子やバショウといったトロピカルな木々が生い茂る森だというのに、この一辺100メートル程度の狭いエリアだけに、土をむき出しにした空間がぽっかりと口をあけています。森林を伐採したのかと思いきや、まったく天然の作用なのだとか。このエリアは塩分を多く含む泥炭地であり、数億年に渡る雨風、流水の浸食により、泥が削られて流れ落ち、ノコギリの歯にも例えられる、このようなギザギザの地形が完成したのだとか。そして塩が土の表面を覆ってしまったせいで、植物も芽を出しにくいのだそうですよ。

 雨季には盆地に水がたまり、美しい池を作るそう。その写真を見ていると、かつて水があった火星というのは、こんな感じだったのかしらんと想像も膨らみます。こちらの月世界には遊歩道や休憩場も整備され、台南や高雄からの日帰り旅行の人気ポイントとなっています。近所には冷泉や地鶏のレストラン、牧場や鍾乳洞もあり、1日、楽しく過ごせますよ。

【高雄 田寮月世界】
住所:高雄県田寮郷崇徳村月球路
交通:高雄市内より車で約1時間半


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