2004年3月4日
高雄電影図書館

 南台湾の映画の聖地と言えば、ここ高雄市電影図書館。色鮮やかなカンフーやメロドラマのポスターがずらりと貼られているのですが、どうもその雰囲気が台北の「光點台北 電影主題館」に比べてローカル色が強いのが気になるところ。

 ヴェネチア映画祭でグランプリを受賞した「悲情城市」の侯孝賢監督、「ハルク」や「グリーン・デスティニー」のアン・リー監督、「エドワード・ヤンの恋愛時代」の楊徳昌監督など、世界で活躍する映画人を数多く輩出している台湾は、世界有数の映画大国。台湾政府も前述の「光點台北 電影主題館」や「國家電影資料館」を設立したりと、台湾映画のすばらしさを国内外に伝えることに力を入れています。しかし、このような施設は台北など台湾の北部に集中しています。それを憂いた高雄政府は独自の映画資料館の設立を決意。そして2002年11月に「高雄市電影圖書館」がオープンしました。

 ゆったりと流れる愛河の河口近くに建つ「高雄市電影圖書館」は3階建て。見た目も涼しげなガラス張りの1階はエキシビジョンエリアになっており、上映される映画に応じてスチール画像やポスターなどが展示されています。2階の視聴覚ルームでは、図書館に保存されている映画を個人で鑑賞することが可能。この図書館の特徴は、戦後の台湾映画が充実していることで、特に60〜70年代の台湾コメディが人気があるのだそう。そういえば1階に貼られているポスターにも、ちょび髭のおじさんや、悪賢そうな小坊主やらどこかユニークな面々が多かったような。台北の「光點台北 電影主題館」に、憂いに満ちたチャイナドレス姿の女性が描かれていたのとは対照的です。

 3階の大型上映ホールでは、毎月ごとに監督やテーマにそった無料上映会が開催されています。手元の資料を見ますと、1月は「マーズアタック!」や「バットマン」といった、ブラックな笑いが得意のティム・バートン監督、「バートン・フィンク」や「赤ちゃん泥棒」の、こちらもクセのあるコーエン兄弟などの作品が目白押し。とても政府系の資料館とは思えない、大学街のミニシアターのようなクセのあるセレクトには、思わず笑みが浮かんでしまいます。

 また図書館が主催する高雄映画祭には、各国の新進気鋭の映画作家が招待され、彼らのサインが図書館前の道にさりげなく書かれていました。ここから将来の大物が誕生するかもしれませんね。

【高雄市電影圖書館】
住所:高雄市鹽_區河西路10號
電話:(07) 551-1211
開館時間:午後1時30分〜午後9時


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