2004年2月17日
淡江中学

※台北日和の記事は遡及調査をしていないので、現状と異なることがあります。

 キリスト教の宣教師により1914年に創立され、かつては日本人が学んでいたこともある淡江中學校。西洋と中華のデザインが融和した八角堂など、歴史的な価値が高い建物が並び、静かな散策ポイントとして人気を呼んでいます。

 毎日、多くの観光客でにぎわう淡水の「紅樓」。その前の急坂を登りきった高台に、淡江中學があります。このエリアには淡水の父と呼ばれるカナダ出身の宣教師、マッカイ(馬偕)先生がかつて居を構えており、淡江中学をはじめ、理学堂、埔頂洋楼など、先生が手がけた赤レンガの西洋建築が目白押し。スペインの街角にでも迷い込んだような気分です。

 淡江中學が創立されたのは1914年。最初は台湾初の神学校としてスタートしましたが、その後、一般教育も行うようになりました。戦前は政府の方針により日本人教師による日本語教育が実施され、多くの日本人学生が、台湾人学生と机を並べたそうですよ。構内の博物館には、実際に使用された日本語の教科書や、遠足やクラブ活動の写真、卒業アルバム、卒業証書など、当時のスクールライフを想像させる資料が展示されています。

 学校のシンボルとなっているのが、写真最上段の「八角塔」です。1925年の竣工で、正面屋上には文字通り八角形の塔を戴き、左右には回廊を伴った教室が連なっています。塔は中国伝統の寺院建築と、ヨーロッパのビザンチン様式がミックスされた台湾でも珍しいデザインで、スケッチや写真撮影の人気スポットになっているそう。一方「八角塔」の裏手にある「男子体育館」は中国福建省の農家がモチーフ。1923年の竣工で、すでに完成から80年が過ぎていますが、いまだ現役の体育館として利用されているそうですよ。構内の奥まったエリアには、マッカイ先生と家族のお墓が、満開の桜の下でひっそりと佇んでいました。

 このほかにも歴史的な建築が目白押しの淡江中學ですが、最近、新たな名物(?)が。中華圏で大人気のアーティストJAY(周杰倫)がこの学校の出身ということで、カメラ片手に見学に訪れるファンが増えているのだとか。きっとマッカイ先生もお墓の中で苦笑していることでしょう。

【淡江中學】
住所:台北県(現新北市)淡水鎮真理街26號
交通:MRT淡水駅より徒歩20分
見学時間:土、日曜日の午前9時〜午後5時


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