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台湾では「國父」と呼ばれる、中国近代化革命の父、孫文。その孫文が台北を訪れた折に宿泊した日本旅館と庭園が、紀念館として一般開放されています。当時でも随一の高級旅館だったとのことで、現在でもその趣ある風情はそのまま。台北駅と高速道路に挟まれた一角に、90年前の日本がぽっかりと残っています。
1869年、中国広州に農民の子として生まれた孫文は、当初は香港などで医学を専攻していました。しかし弱体化する清朝政府、諸外国の侵略などに対する憤りから、革命家に転身。1914年には国民党の前身となる中華革命党を結成しました。1912年の辛亥革命には精神的な指導者となり、革命後は中華民国の臨時大統領に就任しています。
孫文が1905年に発表した中国革命の基本理念である「三民主義(民族の独立、民権の伸張、民生の安定)」は、現在の台湾政府の基本理念でもあり、学生の必須科目となっています。また100元札に肖像が印刷されており、まさしく台湾の顔と言える存在です。
その孫文が1913年の8月5日に台北を訪問した際に、宿泊したのが当時の高級旅館「梅屋敷」です。日本人が経営するこの旅館は純和風で、日本に亡命経験があり、日本人とも親交が深かった孫文が、この旅館で日本を偲んだことは間違いないでしょう。
戦後、「梅屋敷」は國父史蹟紀念館に転用。孫文が宿泊した部屋を保存し、孫文自身や中国近代化革命に関する資料が展示されています。もともとは約50メートル南にあったのですが、地下鉄工事に伴い1985年に現在の位置に移転されました。
紀念館を取り囲む日本庭園には美しい池や橋があり、革命を記念する石碑も建てられています。時折、歴史を偲ぶ人が訪れるだけの、ひっそりとした落ち着いた紀念館です。
【國父史蹟紀念館】
住所:台北市北平西路、中山北路口
電話:(02)2381-3359
開館時間:午前9時〜午後4時30分
(11時30分〜14時は昼休みですのでご注意ください)
休館日:毎週月曜日
交通:台北駅より徒歩3分
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