2003年10月16日
關渡花卉芸術節

 やっと暑さも盛りを過ぎた台湾に、お花のシーズンがやってきました!ここ台湾芸術大学では、アートと花が融合した芸術祭が開催中です。

 台北市と台北県の境、淡水河の豊かな流れを見下ろす高台に、今回の会場となる國立台湾芸術大学があります。政府主催のイベントで、しかも会場は大学となると、お堅い展示に違いない・・と、とろとろ校舎への坂道を登る私たちの視界に入ってきたのは、草原に広がる羊の一群。む?芸大なのに獣医学部でも?といぶかしげに近づいてみると、この羊君たちは麦わら製。しかも作品のひとつと知れば、この芸術祭は期待できるかもと内心ニヤリ。花壇に飾られた人形たちも、美術の教科書でお目にかかった有名な絵の再現の模様。

 会場は「草原伝説」「緑野仙蹤」「芸術散歩」「夢幻人生」「水・光・大地」「虹の故郷」の6パートに別れ、それぞれテーマに応じたオブジェが展示されています。どの作品も著名なアーチストやフラワーデザイナーが手がけているようですが、いずれもヒネリが効き、ニヤリ、クスッなど、その種類は違えど思わず笑いがこぼれてしまうものばかり。

 戦争と平和をテーマにした作品の一つに、戦車の砲塔にユリの花が差し込まれたオブジェがあるのですが、花がかなりのビッグサイズで、その重みで戦車が倒れてしまいそう。しかし、ユリの花がゆ〜らゆら揺れる様子に子供たちも大喜びで、ストレートに反戦を謳うよりも、こうやってユーモアをまぶした方が、見る側の記憶に残るんだろうと思わされました。

 「水・光・大地」コーナーでは、プールサイドにフラワーアレンジメントを飾ると言う試みが。確かにプールだったら湿気も充分、作品の展示には申し分無しでしょうが、屋内プールの無機質な照明が反射する水面と、その周囲にずらりと並べられた、前衛色の強いアレンジメントの組み合わせは実に非日常的。プールと言う会場を含めての、トータル演出なのかしらんと、考え込んでしまいます。

 とあるコーナーでは、係員が持ち手の棒をつけた額縁を渡してくれました。ほら、額縁を通してみると、見慣れた風景が絵画のように違って見えるでしょ?とのこと。うーむ、確かにおっしゃるとおり。しかし、十数人がいっせいに額縁を掲げている光景こそが、前衛アートのようだったりします。

 会場では作品展示のほかにも、コンサートやダンスなど、さまざまなパフォーマンスが開催されています。またこの國立芸術大学、夜景スポットとして隠れた名所なのだとか。次回は大学キャンパスを、じっくり探ってみようと思います。

【關渡花卉芸術節】
期間:2003年10月4日〜10月19日
会場:國立台北藝術大学
住所:台北市北投区学園路1号
交通:MRT關渡駅より無料送迎バス
HP:http://flower.tnua.edu.tw/


[バックナンバー]