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その昔台北で一番栄えた商業の街、大稲 のほど近くに、清の時代の末期から「外国人居留区」と知られ、日本時代には「港町」と呼ばれたエリアがあります。
この港町には、大富豪の豪邸や、お茶の商いなどで成功した商人達の豪邸が立ち並び、レトロ建築鑑賞にはもってこいの場所なのですが、今回はちょっと趣向を変えて「港町文化講座」をご紹介。古びた町並みのなかに、ひっそりと佇む一軒の廃墟・・・。そう、廃墟としかいえないような、この建物こそが「港町文化講座」です。
台湾がその昔まだ日本の統治を受けていた1920年代当時、台湾では知識人により組織された団体による抗日集会や、抗議、請願などの合法的手段による社会運動が盛んに行われていました。そんな抗日運動真っ只中の1921年に、林獻堂、 渭水といった知識分子達により「台湾文化協會」が設立されました。この「台湾文化協會」では、台湾民報を刊行するほか、様々な文化活動、講習会などを通して、非武装での抗日思想を広めていく活動が積極的に行われました。
その活動の場の一つとして使用されたのがこの「港町文化講座」です。当時「港町文化講座」では、毎週土曜日に文化講座が開かれていたほか、読書会や講演会、音楽会や映画放映なども行われており、台湾文化の助長と日本帝国主義への反対運動が日夜活発に行われていたそうです。
いまでは、廃墟のごとく外観のみひっそりと残っていますが、武力に訴えず思想と言論によっての抗日活動の場として、熱い日々が繰り広げられていたのですね。建物外側の、石製の雨どいは青竹を模していて、力強く成長する力を象徴しているそうですが、今では壊れた部分もそのまま放置してあり、ちょっと物悲しい雰囲気さえ漂っています。
一見何でもないような古い建物にも、いろんな歴史があるものです。お散歩がてらにこういった発見をするのも楽しいものですね。
【港町文化講座】
住所:台北市貴コ街49號
交通:バス9、40、12、52、274、302、522、660番に乗り中興醫院バス停で下車して、徒歩5分
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