2003年10月1日
林安泰古●

 よそ様のお家を拝見するのは楽しいもの。そこで台北でできる一味変わったお宅訪問をご紹介!お宅訪問といってもそんじょそこらのお宅ではございません。

 清の時代(1783年)に建てられた資産家林氏の豪邸「林安泰古●」は、台北に残る最も保存状態のよい古い民家。この豪邸を建てた林氏は、中国大陸福建省から移住してきて富を築いた人で、この豪邸を建てるときにもわざわざ建材を福建省から取り寄せたとか。都市改革のために現在の場所に移行された後は、もとの三分の一の規模になったとのことですが、それでもかなりの見ごたえです。

 では、さっそくお宅拝見!印象的な赤レンガの塀にぐるりと囲まれたこの林安泰古●は、福建式の四合院建築といわれる建物でゴージャスかつ繊細な彫刻が特徴だそう。どこかの廟かと思われるような立派な門をくぐると、半月状の月眉池が目に入ります。豪邸の池だからといって噴水があるわけではなく、橋が架かっているでもなく、とてもシンプルなものですが、昔は生活用水や防火のためなどに使用されていたそうです。

 池の向こうに、中庭を四方からぐるりと住宅がとり囲む形で民家が建っています。建物同士はそれぞれ、白壁に焦げ茶の色合いが美しい風通しのよい通路でつながっていて、ところどころにある木製の窓には、すべてに手の込んだ彫刻がほどこされています。赤い瓦が幾重にも重なり微妙なカーブを描き出している燕尾式と呼ばれる屋根は、見た目に美しいだけでなく、夏は涼しく冬は暖かい優れものだそう。建物の内部には、黒檀に貝殻を埋め込んだ豪華な家具などが昔のまま展示してあり、当時の富豪の生活がうかがい知ることができます。

 台北市内でこれだけレトロ感あふれる民家が残されているのは珍しく、また入場料無料ということもあって、台湾ではお馴染みの結婚式用変身写真の撮影にもよく使われています。取材の日にも、ちょうど結婚式用の写真撮影が行われていました。こういうシックな中華風の建物にはウェディングドレスよりも思い切り中華なチャイナドレスで撮影したほうが似合うのに・・・と余計なお世話を焼きつつ本日のお宅訪問は終了。

 今度は、チャイナドレスで変身写真を撮りに行きたい!と新たな野望が芽生えました。皆さんもいかがですか?

●・・・がんだれの中に昔

【林安泰古●】
住所:台北市濱江街5號
電話:(02)2598-1572
開放時間:午前9時〜午後5時
休館日:毎週月曜日
参観料:無料
交通:MRT圓山駅よりバス203、266、277、280、285、612番に乗り民族被東路口バス停で下車。もしくは、バス33、72、74、222、527、642番に乗り新生公園で下車。


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