2003年9月25日
臨濟護國禅寺

 日本統治時代を経たために、日本人が建設に関わった建築物などが多い台湾ですが、今日は日本人僧侶が作ったと言われる禅寺をご紹介します。

 MRT圓山駅をおりてすぐのところにあるこの禅寺は、正式名称「臨濟護國禅寺」といい、日本統治時代の1911年(明治44年)に日本人僧侶の淹玄秀禪師により建立されました。禅宗のお寺によく見られるような、江戸時代の山門建築が特徴とのこと。山門建築は豪華な造りらしいとは聞いていたけれど、玉門街ぞいの正門は立派でちょっと新しすぎやしないかい?と思ったら、案の定、こちらの立派な正門は後に作られたものだそう。道理で・・・。

 当初から残されている門は、お寺に向かって右側にありました。ちょっとこじんまりとしていて、なぜかやたらと鳩に好かれています。その隣にはいつ修復が終るんだ・・・と余計な心配をしてしまうほどのツタに絡まれた足場に囲まれたやぐらがありました。このやぐら、中に守護神を祭るものだそうです。修復中はどこに安置してあるんだろう。ちょっと疑問。

 門を入ると中央に、本殿があります。日ごろ極彩色バリバリの台湾の廟を見慣れているせいか、本殿の黒瓦がなんだか新鮮でより重厚に感じられます。寄木造りの全木造建築だそうです。一般の台湾の廟とは違い、参拝客もおじさんが一人いるくらいで、静かで厳かな雰囲気が漂っています。

 写真をとっていると、お寺のおじさんが出てきてこれは日本人が作った寺だと説明してくれました。寺後方の山の上にも同じ日本人の手による建築物があるとのことで、裏から登っていくことに。登ってたどりついたのは、MRTの駅からも見えた八角の形をした八角亭でした。その八角亭の前にはぐるりと石の仏像囲まれた緑いっぱいの小さな庭があり、そこでゆったりと台北の眺めを楽しみつつおしゃべりをしているおじいさん達がいました。静かでちょっと小高いところにある、石像に見守られたその庭はなんだか下界と離れたような感じで、静かな時が流れているようでした。

 八角亭の庭で静かな気持ちになったところで、帰り道に正門の両脇に鎮座しているコマイヌに目がとまりました。厳かな雰囲気のお寺にそぐわずユーモラスで、でへっとした表情に思わずクスリ・・・。なごめるお寺でした。

【臨濟護國禅寺】
住所:台北市中山区酒泉街5段27号
交通:MRT圓山駅より徒歩2分


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