2003年9月3日 慈聖宮

※台北日和の記事は遡及調査をしていないので、現状と異なることがあります。

 台湾の廟といえば、カラフルで豪華絢爛な装飾がポイント。色とりどりの神様や龍、獅子など、日本ではあまりお目にかかれないほどの賑やかな飾りについ見とれてしまいます。

 MRT中山駅から徒歩10分ほどの、台北でも古い建物がひしめくエリアにある慈聖宮へ。廟の周りには大きな木が生い茂り、廟前には夕方の営業開始を待つ屋台が並んでいます。

 慈聖宮のそのステキな装飾を見るために奥にすすむと、木陰で涼んでいたおじいさんが廟の解説をしてくれました。慈聖宮はこのあたりの大稲エリアの中で一番大きな廟で、航海の神様である「媽祖」が祭られているのだそう。1866年に中国大陸からの移民と共に海を渡ってやってきたこの神様は、初めは萬華地区に祭られていたのですが、その後の日本統治時代に行われた市区改正によって、現在の住所に移動したそうです。4回の改築により現在のような豪華絢爛な廟になったとのことですが、ちゃんとその移動や改築の際にも昔からの建材を利用しているとか。

 この慈聖宮を見るときのポイントをいくつか教えてもらいました。まず慈聖宮の屋根部分。てっぺん部分の廟おなじみの極彩色の神様に龍、獅子などにばかり目を奪われていてはいけません。丁度屋根瓦の瓦止めの部分に一つ一つ獅子の彫刻が施してあります。獅子の「獅」の中国語の発音と、中国語で先生を意味する老師「師」の発音が同じことから、この獅子の彫刻が施されているそうです。ちょっと見えにくいかな。

 そして次のポイントはがっしりとした石造りの2本の柱。龍が巻きついてるのですが、これらの龍は廟の建立直後に作られた物のため、彫刻も素朴で龍の数も1本につき1匹だけと少なめ。廟によっては、この龍の数も増え、さらに人物まで一緒に彫り込まれている物もあるとか。でも龍の数は多くても1本につき9匹までという決まりがあるそうです。また廟の中にある小さな窓に付いている青竹の柵は、若竹の強い生命力を表しているのだそう。

 今まで極彩色な屋根飾りばかりに目がいってましたが、今度からは柱や屋根瓦などにも注意して見比べてみようと思います。

【慈聖宮】
住所:台北市保安街49巷17号
交通:バス2、46、215、639、223、288、250、601、638、636、304番に乗り涼州重慶路口バス停で下車。


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