2003年8月29日 國立台湾大学

 正門からのびる椰子の並木道が、南国のムードを演出している台湾大学。その奥には、古書好きにはたまらないお宝が眠っています。

 1928年、日本政府により設立された「台北帝國大學」。東大、京大と並ぶ"帝大"として人気が高く、学生のほとんどは日本人だったとか。終戦後、中華民国政府に接収され、「國立台灣大學」として生まれ変わりました。

 生徒数約2万8千人、教職員数約3千人、文学部、理学部、社会科学、工学部、農学部、医学部など10以上の学部を擁する総合大学で、陳水扁・台湾総統をはじめ、各界のエリートを輩出した超名門校。

 しかしエリート校のわりには、のんびりとした雰囲気が漂っており、敷地内には幼稚園児が走り回っていたり、犬がのんびり昼寝していたりと、ほとんど公園感覚で利用されている模様。農学部の実験農場や畑もあったりと、台北市内にあるとは思えない巨大なキャンパスです。
 その巨大な敷地ゆえ、構内の移動は自転車が主役。特に真夏は校舎から校舎まで移動するだけで、汗だらけになってしまうという噂。

 さて、この台湾大学ですが、散歩も良し、折衷様式の文学院、複合様式の文学院など、昭和初期のレトロ建築を愛でるもよし、農学部特製アイスを食べるのも、「台北大学の"三四郎池"」と呼ばれた醉月湖でアヒルにエサをやるのもよし・・と楽しみ方満載ですが、台湾の歴史好きにおすすめしたいのが図書館。

 こちらの「台湾資料コーナー」では、18世紀から戦後までの台湾に関する当時の資料が豊富に揃っており、特に日本語資料の充実ぶりは随一だとか。台湾研究の先駆者と呼ばれた伊能嘉矩が記した原住民や、20世紀初頭の台湾風俗の資料を集めた「伊能文庫」や、台湾総督府の植物学専門技師であった田代安定の研究を集めた「田代文庫」など、目録を見ただけでワクワクしてきます。

 また、注目すべきは日本時代に発行された日本語雑誌が収蔵されていること(その数226種類!)。「士林街情報」「臺灣婦女通訊(通信)」「臺灣地方戲劇(演劇)」など、当時の流行やイベントが掲載されていそうな情報誌系もあり、これはぜひチェックせねば!と思ったり。

 旅行者の方でも、パスポートを提示すれば図書館を利用できます(閲覧のみ)ので、古書や台湾の歴史にご興味のある方、ぜひ寄ってみてくださいね。

【國立台湾大学】
住所:台北市大安区羅斯福路4段1号
HP:http://www.ntu.edu.tw/
台湾大学図書館HP:http://www.lib.ntu.edu.tw/
交通:MRT公館駅で下車して3番出口を出ると台湾大学正門。


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