2003年7月4日 中山堂(第二級古跡)

 若い人たちで一日中にぎわう西門町のすぐ近くに、風格を感じさせる古い石造りの建物があります。

 そのどっしりとした外見が物語る通り、この中山堂が完成したのは日本占領時代の1936年。昭和天皇の即位を祝して建設された「台北公会堂」がこの前身で、大ホール、小ホール、レストランなどが揃い、演劇やコンサート、講演会など様々なイベントに活用されたそうです。

 設計を担当したのは、台湾総督府営繕課の井出薫氏。当時流行していた現代折衷様式を採用し、最新のコンクリート技術を駆使。外壁には浅緑色のタイルが貼られました。またイスラム様式の影響が随所に見られるのが特徴です。

 戦後は「中山堂」と改名され、修復を繰り返しながらも、外国からの賓客の接待や総統就任式など、重要なイベントの会場として利用されてきました。そして数年前から建物前の広場を含む大リニューアル工事を敢行。台北市民の公会堂として、本来の役目に戻ることになったのです。

 さて本来でしたら、イベントが開催時にしか建物内には入れないのですが、今回は特別にロビーに入れていただきました。

 落ち着いた外見とは対照的に、建物の内部は曲線を多用したやわらかな印象。濃いブラウンと白をベースとしたロビーには、唐草のような飾りが印象的なライトが吊るされ、まさにクラシックの極み。高い天井には星空を思わせる幾何学的な装飾がほどこされ、どこか中東の、異国風の雰囲気が漂っています。

 その昔、華やかに着飾った人たちが、観劇の合間にカクテルを楽しんでいたのでは・・などと想像してしまう、時間が止まってしまったような優雅な空間でした。

 ガイドつきの館内案内(要予約)も実施しているとのことですので、興味のある方はぜひお問い合わせください。

【台北市中山堂】
住所:台北市延平南路98號
代表電話:(02)2381-3137
HP:http://www.csh.taipei.gov.tw/


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