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TABITABI Select度小月擔仔麺(台南本舖)
カテゴリ | 麺 |
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住所 | 台南市中正路16號 |
アクセス | 台湾鉄道台南駅からタクシー約5分 |
電話 | 06-223-1744 |
定休日 | 年中無休 |
営業時間 | 11:00-24:30 |
WEB | http://www.iddi.com.tw/ |
カード |
台南名物の担仔麺
台南名物と言えば誰もがすぐに思いつく度小月の担仔麺。台南の代名詞と言っても過言ではありません。度小月担仔麺には100年以上の歴史があるんです。
創業者の洪芋頭氏は、もともと漁師として生計を立てていましたが、毎年4月〜5月と9月は、台南から安平一帯に嵐が吹き荒れるため、漁は閑散期になります。この時期は俗に「小月」と呼ばれています。台風で漁に出られなかった洪氏は、麺売りをしていた老人に手ほどきを受けて、その時期を過ごしました。ここから、小月を過ごすという意味の度小月という名前がつき、天秤棒を担いで水仙宮まで売りに行ったため、担仔麺と呼ばれるようになりました。
4世代に受け継がれる味
4世代も受け継がれている度小月の名声は国内外に広まり、政界では陳水扁氏、馬英九氏、故蒋経国総統、芸能界では李安(アン・リー)監督やモデルの林志玲さんなどもここのファンですし、有名な画家の張大千氏もかつてはここの常連でした。また、日本や欧米から訪れるお客さんの多くもこの味がお気に入り。現在はお客さんの3割が日本人なのだとか!
度小月はすでに4代目に受け継がれていますが、昔ながらの提灯や腰掛け椅子はそのままです。ご主人によると、かつて「担仔麺」は竹の天秤棒で担いで売り歩いたものなので、椅子は小さな腰掛けでした。当時は提灯を持って、「担仔麺だよ〜!」と大声を張り上げながら売り歩いたそうです。店舗を構えた今も、土作りの釜に木炭を炊いて、鉄鍋に木の蓋、陶器の甕、そして長年受け継がれてきた味の肉そぼろを使っています。
昔ながらの内装デザイン
内装は素朴な趣を残しながらもトレンド要素を取り入れ、照明からインテリアまでサプライズがいっぱい。「味を楽しむ」スナック感覚の度小月の担仔麺は「吃巧不吃飽(巧みさを味わってお腹いっぱいにならない)」とも言われ、お腹が大きくならず、その味だけを楽しむということなのです。黄昏から夜中まで、熱々のお椀を手に小さな腰掛けに座るお客さんは絶えません。ほの暗い照明、食欲をそそる匂い、こうしたノスタルジックで素朴なムードも、人を惹きつける魅力になっています。
店内には、創業者が天秤棒を担いで麺を売り歩いた情景が再現されていて、昔の看板、天秤棒や桶、提灯などもそっくりそのままでタイムスリップしたかのような感覚です。
初代が開業時に使っていた煮込み鍋は、長年、肉そぼろを煮込むのに使ったので、鍋肌には肉のゼラチン質が固まりになっていて、百年の老鍋と呼ばれています。ご主人によると、この百年の老鍋はもう使っていませんが、現在の煮込み鍋もすでに数十年使い続けているそうで、これが度小月の肉そぼろが美味しい秘密なのだとか。
展示棚には小学校の国語の教科書が1冊飾られています。なんと、度小月の台南での長い歴史が、教科書の1単元として取り上げられているのです。度小月が台南で輝かしい名声を上げてきた証ですね。
担仔麺の作り方
1)1人前の麺を沸騰したお湯で約15〜20秒間茹で、茹で上がった麺に香菜を散らします。
2)肉そぼろを決められた量だけ手早く加え、エビで取ったスープをかけます。
3)黒酢や胡椒、おろしニンニクなどの調味料を加え、最後にエビを1匹のせればできあがりです!
おすすめメニュー
担仔麺 (50元)
度小月の肉そぼろは豚の後ろモモ肉と肩バラ肉から出来ています。小さなお椀に少量の麺かビーフンを盛り、肉そぼろとむきエビ、そして香菜をのせ、エビのスープと黒酢、胡椒を加えます。
シンプルに見えますが、エビは宜蘭県で特別に養殖してもらっている有機エビを使っていて抗生物質などの薬物を一切使っていなかったり、麺もビーフンも2世代に渡って取り引きを続けている製麺工場に特注していたり、肉そぼろと調味料の割合を一定に保っていたりと、度小月の心遣いがあちこちに隠れています。
盛られているのは小さなお椀ですが、肉そぼろは濃厚な香りでほんのり甘みも感じられ、エビスープのコクと風味にぴったり。海の幸と山の幸がこの小さなお椀に凝縮されているのです。すりおろしニンニクや黒酢を加えることで、更に各食材の美味しさが引き出され、一口また一口とやめられない美味しさです。(写真は煮玉子をトッピングしたもの)
黃金蝦捲/ゴールドエビロール (140元)
こんがり黄金色に揚げたエビロールは、「度小月擔仔麺」の中でも1、2を争う人気料理。黄金色の皮にかぶりつくと、そのぱりぱりした歯ざわりと、新鮮なエビのプリプリした食感に、あなたもきっと満足するはずですよ。
烤虱目魚肚/サバヒーの塩焼き (160元)
柔らかいと評判のサバヒー(ミルクフィッシュ)は、台南から輸送されたものです。塩だけで焼き上げたサバヒーは、素材本来の味わいを堪能できる逸品です。またレモンをかけていただくと、違った味が楽しめますよ。
豚足の煮込み (160元)
赤くつやつやに透き通った豚足も度小月の看板メニューの一つです。足先の部分を煮込んだもので、柔らかさの中に噛み応えが残っています。何十時間も煮込まれたトロトロ、というわけではありませんが、十分味がしみ込んでいて、もちもちした食感があります。醤油ベースで、煮込む時に氷砂糖を加えているのでほんのりとした甘みもあり、ご飯にも担仔麺にもぴったりの一品です。
焼きソーセージ(100元)・煮卵(15元)
自家製のソーセージは市場に出回っている物とは全く違い、皮がホットドッグのようにパリッとしていながら、ホットドッグとは違った新鮮な豚肉の甘みが感じられます。赤身と脂身のバランスも丁度よく、おろしニンニクをつければ、脂っぽさが抑えられ、食欲を全開にしてくれます。
煮玉子も、担仔麺を注文する人が必ず加える一品。厳選された有機玉子を肉そぼろと一緒に2〜3時間煮込んでいるため、黄身まで味が良くしみ込んでいます。
ミニ情報
ここで、お店が薦める正しい担仔麺の食べ方をご紹介しましょう。- 麺が運ばれてきたら、まずお椀全体に漂う香りを楽しみます。
- 次にスープを1口飲んで、エビスープの美味しさを堪能します。
- 麺と肉そぼろ、調味料をかき混ぜます。
- 麺を食べ終わっても、スープはひと口残しておき、最後の締めに、スープを飲みます。
お店からのメッセージ
記者コメント
最終更新:2012年12月01日