(タイナンチーカンロウ)
 赤崁地区は、1990年代初頭に、台南市政府と成功大学の教授達によって、整備された文化園区です。
 また、赤崁樓は1652年にオランダ人の手によって建造されたもので、1983年、国家一級古跡に指定され、台南を代表する名所古跡となりました。


住所 台南市中區民族路二段212號
アクセス 台湾鉄道台南駅から市バスの3番、5番に乗り換え、「赤崁楼バス停」下車
電話番号 06-299-1111
参観時間 8:30-21:30
定休日 年中無休
参観料

大人50元  学生25元(学生証の提示が必要)
6才以下の子供は無料
(30人以上は2割引)

ウェブサイト http://jp.taiwan.net.tw/m1.aspx?sNo=0003119&id=471
(取材:陳先生)
※枠付きの写真は、クリックで拡大画像が別ウインドウに表示されます。

赤崁文化園区

 1990年代初頭、台南市政府と成功大学の教授達は、歴史の街を開花させる契機にしたいと考え、台南市の豊富な文化資産を基礎とした赤崁文化園区を立ち上げました。
  中でも赤崁樓はランドマーク的な建築物です。広大な敷地の中には、ワシントンポストが推薦した赤崁樓と明朝寧靖王府邸(現在の大天后宮)、そして寧靖王の関帝庁を改造して建てられた祝典武廟と、国家一級古跡が3つもあり、三級古跡もまた、数ヶ所あります。

赤崁の歴史

 赤崁樓は、オランダ人が1652年に建造したもので、当時は「普羅民遮城」(プロヴィンシア城)と呼ばれ、かつて漢民族がオランダ人のことを紅毛と呼んでいたため、紅毛樓とも呼ばれていました。オランダ統治、明鄭時代、清代、日本統治時代と、これまで様々な政権の変遷を経て、数回に渡る改築や修復が施された赤崁樓は1983年、国家一級古跡に指定され、台南を代表する名所古跡となりました。

みどころ紹介


◆赤崁樓
 正門をくぐって中に入ると、目の前の花壇中央に「鄭成功に降伏するオランダ人」の銅像が聳えています。銅像の右側には「文物展示販売室」とプレゼンテーションルーム、そして赤崁樓があります。
  庭園には草木が生い茂り、毎日たくさんの観光客が記念写真を撮って行きます。裏側の部屋の基礎部分には、花崗石でできた亀の上に碑文が立てられ、その石碑の上部には2頭の竜が彫られています。碑文は乾隆の時代、1788年に書かれたもので、林爽文の役を平定した福康安を賞賛する内容です。亀に背負わせているのは、龍が生んだ9匹の子のうち、1匹が重荷を背負う神痛力を持つ亀に似た動物である贔屓になったという言い伝えに由来しています。
 池近くの円形アーチをくぐると、当時の赤崁樓跡地が見えます。現在は、清の時代に造営された海神廟と文昌閣が建っています。

◆海神廟
 石の欄干の上に様々な姿をした石の獅子が迎えてくれます。海神廟は古式ゆかしい楼閣で、伝統的な「歇山重簷式」という屋根の先は、生き生きと水の中を踊る鯉の造型で飾られています。
  奥の門は全て建築史上とても貴重な資料です。中堂には鄭成功の肖像画が掲げられ、広間には赤崁樓の略史や骨董の解説、古い台湾地図、普羅民遮城復元地図、鄭成功とオランダ人の「条約締結」、沈葆楨と沈受謙直筆の「秦が海神廟文設立を請う」…など様々な文物資料が残されています。
 木製の螺旋階段を上がって2階に行く時は、歩くと床が抜けて下に落ちてしまいそうなドキドキ感があります。2階には、清朝が台湾を統治していた時代の写真や、古代台湾と内地の海上交通図、台湾と中国大陸の地形変化図、そして昔の漢族楼船、広船、南京船、蒙衝船など、大型船舶模型が陳列されています。
 残念ながら昔の大海原は、今ではたくさんの車が行き来する大きな道路になり、見ることができません。日本人画家、小早川篤四郎が描いた赤崁の夕日がどれほど美しいものだったか、それはもう古い書籍から想像するしかないのかもしれません。

◆文昌閣

 戸口の上の横木に掲げられた「文昌閣」の額は、清代に台湾知事を務めた沈受謙の肉筆です。中堂にはやはり、清代の試験用紙など色々な文物が展示されていて、中でも目を引くのは、「蓬壺書院」で教師が添削した学生の宿題です。書院に学ぶ学生が書いた作文の字はとても美しいのですが、朱墨で丸や印が付けられていて、評語には「瑜斑互見」(良い所と悪い所が両方見て取れる)と書かれています。当時、蓬壺書院の先生がいかに厳格で、学生が学問に精進することがいかに重視されていたかを窺い知ることができます。
 2階に上がると魁星爺が奉られています。文昌閣は以前、蓬壺書院の一部で、学生がここに参拝に来ては、順調に成功が収められるよう祈りました。そのため、ここは学生の心の拠り所で霊験あらたかな場所として、遠くまでその名を知られるようになりました。名声を求めるあまり、魁星爺が手にしている朱墨の筆がよく盗まれてしまったため、現在は隅に祈願を記した札を掛ける板を設置しています。

◆城の遺跡

 文昌閣の隣で、土台のすぐそばに残っている穴のようなものは、日本人が1944年に発掘した普羅民遮城東北稜堡の基礎部分です。もち米のとぎ汁に砂糖水、牡蠣の殻を灰にした物を混ぜた接合剤を使って積み上げたレンガの壁は、現在は色もまばらですが、厚さを見れば、お城がどれだけ丈夫だったか、簡単に想像がつきます。

◆蓬壺書院

 1886年、文化と教育を提唱した沈受謙知事は、普羅民遮城跡を利用して、ホールや講堂、文昌閣、五子祠などの建造物を持つ書院を設立、それと同時に、有名な「引心書院」をここに遷して、名前を「蓬壺」と改めました。世の移り変わりを経て、現在は赤崁樓西北側だけを残し、在りし日を偲ぶのみとなりました。

◆技勇石

 文昌閣と海神廟前の小道左側には十数個の石が置かれています。技勇石はその中の一つで、古代のダンベルです。清の時代には、立ち回りを演じる役者を選ぶ際、これを持ち上げる試験をしたそうです。

◆井戸底の秘密の道

 海神廟と文昌閣の間に、オランダ人が赤崁樓を建てたときに掘った井戸があります。現地の人はこの井戸を「紅毛井」と呼びます。井戸の口は半円形で、伝説では底に安平の古城に通じる通路があり、オランダ人の緊急避難用だったと言われています。

◆石馬の伝説

 もとは鄭成功の墓前を守っていたのですが、鄭成功の墓が福建省に移された後、この場所は荒廃し、民兵の首長が鄭成功の墓穴だった場所に埋葬されました。石馬は、その墓を守ることを拒み、夜になると付近の田んぼを踏み潰すという災いを起こすようになり、怒った農民に脚を鋸で切られてしまい今の姿になったのです。

◆祀典武廟

 赤崁樓の真向かいにあり、1661年(明鄭時代永暦15年)に建てられたと伝えられ、関羽を祭っています。創建が古く、文物が豊富なため、1983年国家一級古跡に指定されました。
 祀典武廟の重要性は1725年(雍正3年)に、清朝が関羽の祖先三代を公爵とし、位牌を作って廟内に祭った後、毎年春と秋の2回奉納をするよう命を受けました。そして、台湾最大規模であり、唯一の祀典武廟となりました。

◆大天后宮

 祀典武廟の後ろにある大天后宮は媽祖を祭っており、国家一級古跡に指定されています。大天后宮の前身は明代の朱術桂が住んでいた寧靖王府邸で、1683年清朝統治の時代には、「大天妃宮」として改築され、正式に媽祖を「大天妃」として祭るようになりました。
 寧靖王の寝殿が改築されたほかは、内部は昔のまま、ほとんど手つかずです。中国福建省から招いた職人が、2人分の背丈で地獄耳と千里眼を持つという媽祖像を彫り上げました。その後20年間、天妃宮は何度も修復が行われ、媽祖も「天妃」から「天后」となりました。そのため、元の大天妃宮は「大天后宮」となり、現在まで守られています。
 大天后宮は台湾で初めて政府が建てた媽祖廟で、年代も古く、外観も内部に陳列されている古跡も特徴的です。西向きに建てられ、前殿から拜殿、正殿、後殿に至るようにできており、前から後ろに行くにつれて格式が上がります。現在の建築からも昔の壮麗な姿を窺うことができ、歴史的意義の深い額や記念碑、碑文などがたくさんあって、見ごたえ十分です。

◆開基武廟

 開基武廟は赤崁樓の南方、祀典武廟を通って新美街側にあり、中華民国第三級古跡に指定されています。この廟は1669年、台湾で初めて建てられた関帝廟なので、「開基武廟」という名前が付いています。開基武廟と祀典武廟は共に関羽を祭る廟ですが、面積が狭いため、一般的にはこちらが小関帝廟と呼ばれ、祀典武廟は大関帝廟と呼ばれていて、共に台南の二大関帝廟に並び称されています。
 開基武廟は、おみくじが良く当たることでも有名です。昔から現在に至るまで、おみくじを求める人が絶えたことはありません。時間があれば、開基武廟に来て、必ずおみくじを引いていって下さいね。

◆売店

 園内の売店には、深い意義を持つお土産品がたくさん並んでいます。幸福を祈願するため文昌閣で使うお札や、赤崁樓の写真集など、何でも揃っていて、あらゆるニーズに応えています。

ミニ情報

  • 園内の見学に日本語ガイドが必要な場合は、予め電話で予約して下さい。費用は半日で4000元です。
  • 土日は園内で無料の解説員が案内しています。
文化局ガイド 李清山さんからのメッセージ
 台南には多くの古跡があり、歴史の変革を記録しているだけでなく、その中でたくさんの物語をゆっくり発見していくことができます。また、訪れる価値のある観光名所がたくさんあるので、各地からいらっしゃる観光客の皆様に、台南で美味しいものを食べ、こちらの文化を目一杯体験して頂きたいと願っています。
広域マップはこちら
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最終更新:2017年5月22日 copyright(C)