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三元號

三元號

 台湾人の誰もが好きで、しかも懐かしさ溢れる味といえば「三元號」の魯肉飯と魚翅肉羹です。
 80年の歴史を持つ「三元號」は1日に200kgもの豚肉が消費されるほど、食事時に人波が絶えることはありません。各地から訪れる観光客も、懐かしい台北の味を求めて押し寄せます。

カテゴリ 軽食・粥
住所 台北市重慶北路二段9-11號
アクセス MRT中山駅から徒歩約10分
電話 02-2558-9685
定休日 端午、中秋、春節、毎月2回(不定期)
営業時間 9:00-22:00
WEB
カード

MRT 10分 [記号説明]

思い出の味、レトロな雰囲気

 多くの台北っ子にとって、圓環地区は昔の生活の匂いと、なつかしい味が残る地域です。100年前、圓環はただの沼地でしたが、大稲埠頭の発展に伴い人や店が集るようになり、日本統治時代を経て台湾が主権を取り戻した後、台北最大のナイトマーケットエリアとして台北の有名スポットとなりました。

 最盛期には200もの屋台が集りましたが、台北市は2001年圓環屋台街の取り壊しと新しい建物の建設を決めたため、そこにあった店も次々に場所を移したり、休業を余儀なくされたりしました。そんな町で「三元號」は、今も愛され続けているのです。

 圓環には蚵仔煎(カキと玉子の鉄板焼き)、チキンロール、潤餅(野菜入り台湾風クレープ)など、懐かしさ溢れる味がたくさんあります。中でも台湾人が無視できないのは何と言っても「三元號」の魯肉飯と魚翅肉羹(豚つみれとフカひれのスープ)。圓環近くに引っ越した「三元號」は、創立から今日まで80年以上の歴史を持ち、現在は3代目に引き継がれているという老舗です。

 「三元號」という名前は、日本統治時代に初代店主が大稲埕で開業した時、ここに集う日本人、福建人、客家人と様々な人々全てに受け入れられ愛されたいという主人の願いから付けられました。現在、「三元號」は1日に200kgもの豚肉を消費し、食事時に人波が絶えることはありません。10人分、20人分とお持ち帰りする人や、各地から訪れる観光客も多く、どのテーブルにも魯肉飯と魚翅肉羹が並んでいます。懐かしい台北の味覚と人情味を味わうなら、「三元號」を絶対にお忘れなく。

 改装したばかりの「三元號」は伝統的な雰囲気を持ち、中国らしい彫刻付きの窓格子から差す明るい日差しが心地よく、飾られた蘭の花が目を楽しませてくれます。レトロな木のテーブルとイスには古めかしさを覚えますが、清潔で同時に気品も感じさせてくれます。ご主人は白いタイルでできたカウンターの前で、スープや看板メニューを盛り付ける係。テーブルにはメニューがありますが、ウェイトレスさんが注文を聞いてくれる伝統的なやり方にも親近感を感じます。

魚翅肉羹/豚つみれとフカひれのスープ(50元)

 創業当時から現在まで、魯肉飯と共に店を守ってきたのがこのメニューで、台北の魚翅肉羹の元祖なんですよ。
 小さなお椀には具が溢れんばかり。中には600gで6,000元もするフカヒレや、埔里産しいたけ、筍、新鮮な豚モモで作ったつみれなどが入り、テーブルに出す前に酢で味を引き締めれば出来上がりです。滑らかなサメの皮と、大きくて香りいっぱいの肉つみれが美味しさと濃厚さの決め手です。黒褐色のフカひれは、昔、お客さんからフカひれが見えないとクレームが付いたことから、カラメルでフカひれに色を付けているそうです。これも「三元號」の特色の一つです。

魯肉飯(20元)

 魚翅肉羹と同じく有名な魯肉飯。作り方は他店と違い、赤身の多いモモ肉を100kg以上いっぺんに炒め、魯肉飯によく使われるネギやにんにくだけでなく、エシャロットや小エビを加えて3時間炒めた後、1時間煮込んでいます。
 大きな鍋をかき混ぜながら味を浸み込ませてエキスを余すところなく引き出せば、香り豊かな魯肉飯の出来上がりです。かすかな甘味と共に香ばしさが残り、いつの間にか一口また一口と箸が進みます。

蒜泥白肉/豚肉のにんにくソース(50元)

 脂身と肉のバランスの良い黒豚のバラ肉で作られていますが、意外とあっさりしています。上からオリジナルのにんにく醤油がかけられており、肉の美味しさと歯応えの良さが他店と違うところ。ほんのり香るにんにくと甘めのたまり醤油が食べやすく、生姜の細切りを添えれば、やみつきになる美味しさですよ。

鯊魚烟/サメの燻製(50元)

 これはジンベイザメで作られており、ジューシーでパサパサせず、主張しすぎない燻製の香りは、味わえば味わうほど美味。サメ肉は長く保存できないので、新鮮なうちに毎日店内でさばかれています。黒砂糖で燻されたサメ肉は、表面に歯応えがあり、肉は柔らかく、ほんのり甘味が感じられます。山葵と醤油をつければ、ツンとくる辛さが脳を直撃、刺激的な感覚とサメ特有の風味が、絶妙の食感と美味しい一品料理を作り上げています。

排骨湯/スペアリブのスープ(50元)

 深い甘みのある豚骨と大根を煮詰めたスープは、毎日朝早くから煮込んでいます。揚げた骨付き豚肉がスープをたっぷり吸い込んで、口でほろりとほどけます。選び抜かれた豚肉は骨が少なめ、お肉にかぶりつく感じが楽しめ、スープに入れられたフクロダケがさっぱりとしていて、2種類の食感がこのスープに深みを与えています。

菘茸鳥蛋湯/うずらの玉子スープ(50元)

 このうずらの玉子スープは伝統的な台北らしいメニューです。豚骨と大根でとったスープにフクロダケやマッシュルーム、うずらの玉子が入り、互いに引き立て合って爽やかなスープにまとまっています。かつて高級品の代名詞だったフクロダケをスープに加えることは、今では珍しくありませんが、高級品だった頃の懐かしさが詰まっているんだと、ご主人が笑いながら話してくれました。

お店からのメッセージ
三元號

 私達の味は80年来変わりません。全ての台湾っ子に懐かしい味を味わってほしいと願っています。日本の皆さんにも是非お越し頂いて、本物の台湾B級グルメを一緒に味わい、人情味溢れるサービスも体感してほしいと願っています。

記者コメント
三元號

 こんなに美味しい魯肉飯(ルーローファン/細かくした豚バラ煮込みをかけたご飯)を食べたのは久しぶりでした。中華レストランではチャーハンの味でその店の程度がわかると言いますが、台湾伝統のB級グルメ界では魯肉飯がそれにあたります。  「三元號」は懐かしい味を継承しているだけでなく、今も本当に美味しいことがポイントです!(陳先生)

最終更新:2012年01月15日

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