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中國女紅坊

中國女紅坊

 「女紅」とは古くから民間に伝わる手芸技術のことです。また母から娘へ、姑から嫁へと代々伝えられてきたため「母親の芸術」とも呼ばれています。そんな伝統芸術に現代的なアレンジで挑戦し続けるお店、それが「中國女紅坊」です。

カテゴリ ショッピング
住所 台北市忠孝東路四段59號7樓之一
アクセス MRT忠孝復興駅4番出口すぐ
電話 02-2771-7799
定休日 土日
営業時間 10:00-18:30
WEB
カード

MRT 5分 [記号説明]

母親の芸術

 「女紅」とは糸紡ぎ、機織、裁縫、刺繍、パッチワークなどの古くから民間に伝わる技術のことです。また母から娘へ、姑から嫁へと代々伝えられてきたため「母親の芸術」とも呼ばれています。女性たちは一針一針に家族への思いを込め、服飾や装飾品に深い想いを託してきました。今回はこの中国伝統「女紅」のお店、「中國女紅坊」をご紹介します。

ビジネスビルに隠れた店舗

 店舗は忠孝東路四段の路地裏にひっそりと隠れています。まるで普通のビジネスビルのように見えますが、エレベーターに乗って7階へ行き、角を曲がると、そこはまるで別世界。大きな木製の板には「中國女紅坊」と書かれ、七色のロゴが縫われており、中国っぽさを感じますよ。

 「中國女紅坊」の店内は、美しい木を生かしていて、落ち着いて深みのある中国の伝統美が溢れています。店内に置かれている物は人形、装飾品、文房具、衣服など、すべて日常生活で馴染みのあるものばかりです。オーナーのモットーである「伝統芸術の価値は生活の中に生かされてこそ、その魅力を発揮し、その生命力を保ち、文化として継承されてゆく」を実感させてくれますよね。

中国古典の素晴らしい再現

 中國女紅坊の創業者である陳曹倩さんは、元々は生物科学技術を学んでいたのですが、伝統芸術の道に転身。若い頃、故郷を離れて学校に通っていた頃、父方の叔母さんが送ってくれた手作りのキルトと二つの枕カバーが、陳曹倩さんが夢に向かうきっかけとなったそうです。1996年に日本の伝統的民俗芸術を体験して感銘を受けた陳曹倩さんは、台湾に戻って中國女紅坊を誕生させました。

 中國女紅坊にある作品デザインのアイデアは全て、中国の伝統的な慣わしと民話に基づいているそうです。材料は全て麻、綿、絹、植物染料など、自然のものを使っています。さらに、たくさんの人達が生活の中で常に中國女紅のきめ細かい美しさを楽しめるようにという思いから、実用的にも優れた機能を持たせています。

 商品の模様に使われている愛らしい動物達、実はその一つ一つに深い意味があるんですよ。ではそのいくつかを、ご説明いたしましょう。ニワトリの図柄は『双吉』と呼ばれています。中国人は昔からニワトリを、悪を打ち払い福を願う武勇の象徴としてきました。また中国語では発音の似る言葉同士での連想を行う事がよくあるのですが、「トサカ」を表す中国語「鶏冠」の「冠」は「官」と音が同じであるため、任官を受けて収入が良くなることを代表する言葉となり、「鶏(チー)」も「吉(チー)」と音が同様であるため、縁起の良い語となりました。

 また昔から桃と猿は長寿の象徴ですが、特に中国語で猿を意味する「猴(ホウ)」は「侯(ホウ)」と同じ音で、諸侯に任官される願いを表す語ともなっています。 手工芸品をプレゼントされた時には、その裏に込められている祝福や、願いを考えてみると面白いですよ。

人気商品の紹介

卯兔禮盒(含錢夾、口金包)/ウサギのケース(札入れ、がまぐちポーチ) (1,000元)

 中国古代神話の中では、西王母の傍には玉兎がおり、この女仙が長生きをするための不老の薬を作ることを担当していたことから、ウサギは縁起の良い動物だとされています。印花布(いんかふ)をベースに、上には草花と玉兎の模様が刺繍され、吉祥と春の暖かさを意味しています。印花布商品は赤、黒、白の3色あり、さらにシックな色のデザインを選ぶことも出来ます。お札入れの大きさは、証明書類、パスポート、預金通帳も入れることができ、自分用にしてもプレゼント用にしても、とても素晴らしいお土産となります。

(前)盤金龍名片夾/盤金龍の名刺入れ (1.680元)
(右)亮片金龍PDA夾/金龍のスマフォケース (売り切れ)
(後)五爪金龍一碇大銀 (2,680元)

 盤金龍名片夾(盤金龍の名刺入れ)は、華麗で高貴な金色の刺繍糸を使って飛び回る龍の模様が刺繍され、さらに幸福の赤い刺繍糸で金龍を湘雲紗生地の上に固定させています。

 亮片金龍PDA夾(金龍のスマフォケース)は、絹織の材質をベースに、スパンコールを使い一針一針手縫いで祥龍のデザインが縫い上げられ、立体的に浮き上がった様子は他の刺繍とは異なり、とても特殊です。

 一碇大銀は、女紅坊が独自に作り出した作品です。昔の中国のお金のようなデザインで、これを持つ人が豊富な財産を持てるようにと願われています。丈夫に作っているため、お財布として使えるだけでなく、眼鏡ケースにする人もいれば、ペンケースとして使用する人もいますよ。中国人が大好きな吉祥龍年に合わせて、皇帝を表す五爪金龍が刺繍され、さらに二色織の生地「湘雲紗」を組み合わせた、縁起の良い一品です。

祥龍/吉祥龍(1,680元/小、3,880元/中)
繡球/刺繍まり(1,280元/小)

 龍は中国ではとても縁起の良い物とされています。王権の象徴でもあり、中国人は縁起の良い吉祥が来るようにと龍を用いて装飾をすることが大好きです。伝統の中にも龍を主役とした吉祥語が数多くあります。女紅坊で作られた吉祥龍は、龍の鼻の上に立体的な鯉が刺繍されており「魚躍龍門(鯉の滝登り)」の意味があります。龍の体には銅貨幣様式が貼り付けられ、多くの財産と富を招きますようにとの意味もあります。全て手作りで縫われた吉祥龍は、体の下の部分に、職人直筆の吉祥語が書道で達筆に書かれています。職人が一つ一つ手書きしているため、どれもこの世に1つしかないんですよ!

洛川紅臥虎/虎のぬいぐるみ (2,880元)

 虎は中国北方では凶を避ける意味があり、伝統的な慣わしでは、母親が自分の子供が健康に育ちますようにとの願いを込めて、虎のぬいぐるみを作ったり、衣類に縫い入れたりします。場所によって虎のスタイルは大きく異なり、女紅坊のこの虎のぬいぐるみは、中国陝西省洛川県のスタイルを基に作られたぬいぐるみで、刺繍職人によって手作りされています。

迎春納福兔/迎春招福うさぎ
(2,500元、3,500元)

 吉祥を表すウサギの全身は花プリント布で作られており、橙色(迎春)と黒色(福を招く)の2種類があります。身体に付いている毛糸のボールや毛糸の花はどれも手作りで、一つ一つ編んでから縫い付けられています。様々な花が一斉に開花した福招きウサギは、来年のお正月を迎えているかのように賑やかで、大変縁起の良い手作りのぬいぐるみです。

梅蘭提袋/梅蘭手提げ袋 (1,680元)

 梅蘭提袋(梅蘭手提げ袋)は、まるでひょうたんのような女の子のお人形です。お人形の顔の優しく軟らかい質感がとても人気があります。中国人は「梅」や「蘭」等の字やデザインを女の子の名前に入れたり女の子と関係のある物に名付けたりするのが好きで、梅と蘭の花は上品で純潔なイメージがあり、どちらも女性の美徳を表現するのに用いられるので、様々なグッズの中にも女の子への期待が表されています。

一粒串(左の写真は中サイズ、右は小サイズ)
(99元/小、120元/ミニ)

 柿の形をした一粒串は、中国語の諧音語「事事如意(何事も希望通りになりますように)」から取られました。「事」が「柿」と同じ発音なんですよ。小さくて可愛らしいデザインは携帯するのにとても便利で、携帯ストラップにしてもバッグに付けてみても、とても目を惹きますよ。

参考書(中國紋樣之美-歲時節慶、自然采風) (1,200元)

 中国女紅のために全力を尽くすオーナーは、興味を持った人が自作できるように指導するための著作を出版しています。この2冊の「中國紋樣之美」は、中国と英語が併記され、女紅の様々な柄模様の典故や縫い方が細かく紹介されています。このような技術を学んでみたい方にとって、とても参考になりますよ。

最終更新:2013年12月06日

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