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TABITABI Select人和園雲南菜
中国・雲南省の美味を味わう
中国・雲南省は、「春の都市」と呼ばれる昆明、一年中雪に閉ざされた山岳地帯、そして熱帯雨林といった、様々な自然環境が絡み合った土地です。多種多様な野菜が栽培され、バラエティーに富んだ食材に溢れています。また雲南省には多くの民族が集まっているため、料理の味付けも様々。一風変わった風味も楽しめますよ。
中山北路沿いの路地にあるのが、本格派の雲南料理レストランの「人和園雲南菜」です。中華料理の中でも、異国の雰囲気が強い雲南料理は、訪れる人の舌を納得させてくれるだけでなく、その名を日本にまで轟かせることでしょう!
本場の味を学び、伝える
50年近い歴史を持つ、老舗レストラン「人和園雲南菜」。何度も移転を繰り返しましたが、料理にかける熱意、完璧を求める精神は変わっていません。
人和園雲南菜では、毎年シェフを中国・雲南省に派遣し、本場での料理修行を行っています。現地の流行を知り、新たな料理を学ぶことが目的ですが、ただ学ぶだけではなく、修行の成果は、本場雲南省の料理家によって、その味を評価されるのだとか。本場の味を台湾へ持ち帰るだけでなく、料理レベルの向上にも余念がありません。
店内の壁や天井には書が飾られていて、中国風のモダンな雰囲気。淡いライトの灯が、木製のテーブルと椅子を優しく照らします。落ち着いた雰囲気の中で食事をすると、自然と心が癒されるような気がしますね。
人和園雲南菜の人気を聞きつけやって来るお客さんも大勢います。もちろん、日本からのお客さんも多く、あちこちで日本語での談笑が聞こえます。もしかしたら中国語より多いかも!
人気店なので、食事時にはすぐに満席になってしまいます。少し待つ覚悟が必要かもしれません。
おすすめメニュー
雲南料理は、肉や魚をたっぷりと使用する料理ではありません。料理の特色は「素朴」「新鮮」「酸味」「辛味」の4つと言えるでしょう。
過橋麺/過橋麺 (128元)
人和園雲南菜の人気料理「過橋麺」は、絶対に外せない一品ですが、運ばれてくるのは、鶏ガラの熱いスープと皿に盛られた麺、そしてお肉と野菜、豆腐皮など・・・。初めてだと、一体どうやって食べたらよいのやら戸惑ってしまうかも知れません。でもご安心を!過橋麺の食べ方を下に紹介します。簡単なのでぜひ食べてみてくださいね。
【過橋麺の食べ方をご紹介】
まず、最初に熱いスープにお肉を入れます。スープが冷めてしまうと肉が生煮えになってしまうので注意して!
次に麺、具の順番で入れれば出来上がり。
1.お肉を入れる
2.麺を入れる
3.具を入れる
4.出来上がり!
でも、なぜこんな方法で食べなくてはならないのでしょうか?実は「過橋麺」にはこんな言い伝えがあるのです。
その昔、科挙の試験を受ける1人の男がいました。男はなんとか試験に合格しようと、毎日湖上に作られた休憩所で勉学に励んでおりました。彼の妻は、毎日橋を渡って弁当を届けていましたが、道のりが長いため、いつも弁当は冷や飯になってしまいます。ある日、妻は機転を利かせて、熱したスープに油をたらし、麺と具を別にしておくことを思いつきました。油の膜によってスープの熱が逃げず、時間が経っても冷めることがないのです。こうして湯気が立っていないにもかかわらずスープは熱々、出来立てのような麺を夫に食べさせることに成功しました。
男は無事、科挙の試験に合格。その後、この麺の話が広まり「過橋麺」が誕生したと言われています。
過橋麺の麺は、米の粉から作ったものがよく使われますが、人和園雲南菜では卵で練った麺を使用しています。昔ながらの味わいは変わらないので、ご安心を!麺を軽くスープでゆがけばコシのある麺になります。ちょうど良い加減に煮えた肉をかみしめて、あっさりしたスープをすする。こんな簡単な食材を組み合わせるだけの麺なのに・・・うーん「満足」の一言に尽きます!
蕃茄肉末燒茄子/ナスのトマトミートソースあえ (248元)
雲南人が好んで食するのが、生でも煮てもおいしいトマトです。トマト、ナス、細切りの豚肉を一緒に甘く煮こんだ「蕃茄肉末燒茄子」は、スパゲティのミートソースのような味わい。ご飯のおかずにピッタリな料理です。
涼拌結頭菜/トマトとカブのマリネ (188元)
細切りにしたトマトと雲南産のカブを、酢とラー油で和えます。酸味と辛みの効いたマリネは前菜にピッタリ。食べると、まずは酸味が広がり、次にじわりと辛味がやってきます。女性に人気の一品です。
乾煸洋芋絲/ジャガイモの千切りパイ (188元)
細くスライスされたジャガイモをピザ風に焼き上げました。ピザのように切り分けてあるので食べやすく、スナックのようなあっさりした味は、止まらなくなる美味しさ!ジャガイモスライスをどうやってピザのように固めるかは、シェフだけが知っている秘密だそうです。
乾煸香菇/千切りシイタケの炒め物 (228元)
一目見ただけでは、これがシイタケであることは見抜けないと思いますよ。
人和園雲南菜の自慢料理で、千切りのシイタケに乾燥唐辛子を加え、カリカリになるまで炒めた料理です。見た目はぱっとしませんが、外側はカリカリと香ばしく、内側はしっとりと柔らかいシイタケ。一口食べると味覚の新天地が広がります!見た目と味わいが全く異なる驚きの一品です。
破酥包/雲南風まんじゅう(小豆餡・豚肉は各20元、白糖は25元)
一見、普通の肉まん、あんまんのように見えますが、かぶりついてみると、皮が何層にも重なっていることに気づきます。サックリと柔らかな皮は、普通の肉まんやあんまんとは全く違います。中に入った熱々のあんこもまた一味違った味わい。ほんのりフルーツの香りがする白糖は食後のデザートに最適です。肉まんもブツ切りの豚肉がジューシーでまた格別!
具は皮につけられた赤い点で見分けます。赤点一つが小豆餡、二つなら白糖、点なしは豚肉です。
お店からのメッセージ
記者コメント
最終更新:2011年12月02日