(ピンリンツァーイェボーウーグァン)

 台湾屈指のお茶の総合博物館。
 ゆたかな自然のなかで、美味しいお茶を楽しめます。ここで購入できるお茶は、お土産にも最適です。



住所 台北縣坪林郷水コ村水聳淒坑19-1號
電話番号 (02)2665-6035
アクセス  台北車站か新店から新店客運バスの台北坪林線に乗車し坪林駅で下車、徒歩約10分。(台北車站から所要約1時間30分)
 MRT新店駅近くの尊龍客運バスの北宜公路経由の宜蘭羅東・蘇澳方面行きのバスに乗り、坪林博駅で下車。
営業時間 09:00-17:00(平日)
08:00-18:00(週末)
定休日 年中無休
ウェブサイト http://www.toptea.com.tw/teamuseum/index.htm
(取材:鄭先生)
カードOK喫煙席なし [記号説明]
※枠付きの写真は、クリックで拡大画像が別ウインドウに表示されます。
豊かな自然に囲まれた坪林郷

 新店から「坪林茶業博物館」への道「北宜公路」は、険しい山道。山道だけあって気候の変化も頻繁に起こります。昔はちょっとした難所だったようです。台風が来ると、交通機関が運休になることもあるので、出発前には天気予報をよくチェックしておいた方がいいですよ。

 今回の取材のときは、幸いなことに小雨と風が強いだけで済みました。ちなみに天気予報では「晴れ」となっていましたが、やはり山の天気は変わりやすいって事ですね。雨具などは用意しておいたほうがいいでしょう。

 北宜公路を一時間ほど車で登ったところが、「坪林茶業博物館」がある坪林郷です。
 坪林郷は、台北県と宜蘭県の県境近くにあります。険しい山に囲まれているので交通の便は悪いですが、山の中ということもあって、美しい自然と美味しい水に恵まれています。
 ここで栽培されている茶葉は大変有名で、国内はもとより海外からもたくさんの人々が訪れています。

 今回紹介する「坪林茶業博物館」の設立にともない、台湾政府も周辺の自然や生態系の保護に力をそそいでいます。

台湾のお茶

 「南包種、北烏龍」という言葉があります。台湾南部では「包種茶(半発酵のお茶で緑茶に近い味)」、北部は「烏龍茶」が特産品という意味の言葉です。

 その台湾で「お茶の父」と呼ばれている人物がいたのを知っていますか?「坪林茶業博物館」では、この「お茶の父」がどのようにお茶の栽培を台湾に広めていったか、どうして台湾が国際的にも有名なお茶の生産国になったかなどの紹介が展示されています。
 そのほかにも、お茶に関する資料がたくさん展示されているので、博物館から帰る頃には、あなたもちょっとしたお茶博士になれますよ。
 もちろん茶葉や、茶器なども博物館内の売店で購入することができます。

博物館の各施設

 「茶葉博物館」は、総合展示館、企画展示館、茶芸館の3つの施設に分かれています。

■総合展示館:「お茶の起源」
 総合展示館では、お茶の歴史やお茶にまつわる様々な資料が展示されています。

 その中でも一番注目なのは、お茶の起源とお茶の王様「陸羽」に関するものです。お茶の起源については、様々な説があります。
 その一つには・・・
 「神農時代に、神農が百種の薬草の毒見をしていたときのこと、誤ってお湯に薬草を一つ落としてしまった。すると、お湯は薄い黄色になり試しに飲んでみると大変美味しかった。」
というものです。この説だと、お茶はもともと薬だったいうことになりますね。
 また別の説にはこうあります・・・
「『達摩祖師』が9年間眠らずに修行することを誓ったのですが、3年後に疲れ果ててとうとう眠ってしまいました。達摩祖師は、目がさめると誓いを守れなかった自分に腹が立ち、自分の瞼を切り取って床に投げ捨てました。するとしばらくして、瞼を捨てた床の上に小さな木が生えてきました。この木から取った葉が、心と目に良い効果があると噂が広まりました。」
これがお茶の始まりというのがこの説です。
 「神農有個水晶肚,達摩眼皮變茶樹」(神農は水晶のお腹を持つ。達摩のまぶたはお茶の木になった。)という言葉は現在でも伝わっています。

 後に、本当のお茶の起源は何なのか調べた唐代のお茶の王様「陸羽」は、「神農」の説がどうやら正しいと突き止めました。そのときには、お茶はもう人々に生活に欠かせないものとして広まっていて、起源などを特に気にする人はいませんでしたが・・・。

 他にも、各年代のお茶の作り方や、飲み方、茶具、お茶にまつわる装飾品などが展示してあります。
 また、それぞれの年代の人々の、お茶を楽しむ様子などをあらわした蝋人形なども展示してあります。

■企画展示館:「坪林を描く」
 企画展示館は、3ヶ月ごとに展示テーマを変えて展示しています。主なテーマとしては、「陶芸茶具」「製作鑑定」「茶芸撮影」「詩句」「各地のお茶の紹介」など。どのテーマも興味深く、訪れる人は皆展示のすばらしさを誉めて帰るそうです。
 私たちが取材したとき(2003年8月)は、「茶彩韻」というタイトルで、坪林の風景を水彩で描いた作品の展示でした。
 これは、実はただの水彩画ではありません。画家の人は何かしらお茶に関係あるものを、画材として用いて描いているのです。例えば、お茶の緑を緑の絵の具の代わりに使ったり、お茶の葉を焦がして、茶色の絵の具の変わりにしたりと、作者の創意工夫に感心してしまいました。


■茶芸館
 博物館で歩き疲れたなら、隣にある茶芸館へお茶を飲みにいきましょう。二階建ての古い中国の建築様式の建物で、約160人が入れる大きな建物です。
 ここでは、4種類の部屋から好きな部屋を選んで、お茶を楽しむことができます。
 また、室外にも喫茶スペースがあるので、美しい風景を見ながら、お茶を楽しむこともできます。

 美しい場所でお茶をゆったりと楽しんでいたら、普段はじっとしていない私も、静かにお茶を楽しむ大物っぽく見えたでしょうね(汗)。

魔法劇場とお土産売り場

 館内の魔法劇場には、台湾には5台しかない立体映写機があります。
 楽して見学したいなと思う方は、立体映像の魔法劇場へどうぞ。博物館内の展示を立体映像と解説で詳しく紹介してくれます。もちろんそうでない人も、見てほしいです。これは一見の価値がありますよ。

 見学が終わった後は、近くのお土産売り場で買い物をしましょう。茶葉のほかに、茶具などの品揃えも豊富です。将来的には、ここで世界各地の茶葉を取り扱う予定なので、その頃には、わざわざ海外に行かなければ手に入らなかった茶葉も、すべてここで手に入るようになります。

 良いものがたくさんありますので、買いすぎにご注意!

お茶の香りいっぱいの旅

 博物館で見学が終わった後は、近くを少し散歩してはいかがですか。
 博物館の隣の敷地には、生態園区があり、園内にはお茶の神様「陸羽」の銅像の他に、台湾の農夫達を護ってきた「媽祖」の神像があります。この「媽祖」は、航海の安全を守る神として、その昔、貿易に携わった華僑の人々が東アジア各地に伝播したものです(もちろん日本にも伝わっています)。帰りの道中の安全を祈っておけばきっとご利益がありますよ。

 ほかにも、親水公園、胡桶古道(古い道路)、大舌湖健行歩道(湖の遊歩道)、虎潭吊橋(淵にかかった吊橋)などを見に行ってもいいですね。

ミニ情報
  • 20人以上なら、ガイド(言語は中国語)を予約できます。
  • 茶芸館の料金は一人150元です。
    茶芸館には、四種類の部屋があります。事前予約可。
    それぞれの部屋には、利用料金が設定されています。
    (また最低利用人数があります。人数が最低利用人数に満たない場合は、一人分の料金を人数分かけたものが利用料金となります。)
  • 茶芸館には、喫煙席があります。

チケット料金
大人 100元・団体(20人以上)一人60元
子供 50元・団体(20人以上)一人30元

坪林郷長 梁金生さんからのメッセージ
 坪林は、美しい自然と良い水に恵まれたとてもよい場所です。
 ここ「坪林茶業博物館」では、お茶に関する展示と、最高のお茶を楽しむことができます。普段からお茶に親しんでいる日本の方には、ぜひ来ていただきたいですね。きっと気に入ると思いますよ。
日本語の説明も一部にあります。  カード/VISA、MASTER、JCB、AMEX、DINERS 茶芸館座席数/161(予約不要)  広域マップはこちら

台北車站付近「新店客運」バス乗り場
(ここから新店バス「台北坪林線」に乗ります)


最終更新:2008年10月30日 copyright(C)