台北市西門町の成都路にある紅樓劇場には1世紀近いの歴史があります。以前は台湾を象徴する公営市場であり、書物と演劇、映画やエンターテイメントの中心としても栄えました。しかし、1970年代以降、徐々に人々の足が遠のき、忘れ去られた存在となったのです。 しかし伝統と発展という新たな道を探すため、長い年月を経て、紅樓はついに博物館兼茶芸劇場という斬新な形で私たちの前に姿を現わしました。今年(2006年)上旬には新たな改装が行われ、「紅樓劇場」という4文字は2002年以前の赤地に黒から白地に赤のデザインに変わり、見る人に新鮮なイメージを与えています。内部は台湾映画を核に、過去と現代の融合をテーマとした展示物や催しが行われ、台北の人々にとって新しいレジャースポットの一つとなっています。
西門の紅樓は赤レンガ造り、八角形をした2階建て洋風建築で、日本統治時代の初期(1908年)に、近藤十郎氏の設計によって建てられました。屋根には傘のような放射状の鉄骨が入っており、その外観と共に非常に特徴的な造りになっています。 この一帯はかつて「新起街市場」と呼ばれ、西門付近の住民に親しまれてきました。西門市場は歴史的価値が高いものでしたが、2000年に火災で崩壊してしまいました。 紅樓は当時、「市場八角堂」と呼ばれ、市場内では花、書籍、薬品、日本食、台湾の特産品などが販売されていました。年末年始にはさまざまな品物が並べられ、人々でごったがえす様子は、お年寄りには思いで深い風景として記憶されています。 紅樓は、1997年に三級古跡に指定されました。台北市政府の当初の計画では紅樓を「映画博物館」とする予定でしたが、2002年に計画は劇場へと変更になり、現在は、市政府文化局が紅樓の経営管理しています。